2003 Fiscal Year Annual Research Report
高精度パラレルロボットの最適キャリブレーションと最適設計
Project/Area Number |
14550119
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
武田 行生 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (20216914)
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Keywords | ロボット工学 / 機構学 / パラレルメカニズム / キャリブレーション / 設計工学 / 絶対精度 / 変位測定 |
Research Abstract |
パラレルメカニズムの持つ優れた精度特性を活かしたロボット開発のために,本年度の研究では,(1)機構の誤差特性に基づく最適キャリブレーション条件の選定手法の開発および実験的検討,(2)キャリブレーション効果を考慮した高精度パラレルロボットの最適機構設計について検討を行った.まず,(1)の項目については,DBB(ダブルボールバー)装置,レーザ測長機,3次元座標測定装置等をキャリブレーション用変位測定装置として取り上げ,キャリブレーションに用いる変位誤差測定法とキャリブレーション後の誤差との関係について検討を加えた.それぞれの変位誤差測定法について誤差方程式における係数行列の条件数を評価指標としたキャリブレーション条件の選定アルゴリズムを作成して,測定誤差を考慮したキャリブレーションのシミュレーションを行った.その結果,評価指標を含む選定アルゴリズムの有効性が確認された.また,相対的な測定データに若干数の絶対的な測定データを加えてキャリブレーションに用いることにより,短時間で高精度なキャリブレーションが実現できることもわかった.さらに,キャリブレーション実験を行い,評価指標とキャリブレーション後の絶対精度,計算の収束性,残差等との関係を実験的に求めたところ,指標の有効性が確認できた.また,キャリブレーション条件の選定に当たり,測定値をフーリエ変換して用いることで効率的に適切なキャリブレーション条件の選定が可能であることがわかった.次に,(2)の項目については,1形式の6自由度空間パラレルメカニズム形位置決め装置の機構定数とキャリブレーション後の絶対精度との関係をシミュレーションにより求めたところ,キャリブレーション後の絶対精度に機構定数が大きな影響を及ぼすことがわかった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 沈崗, 武田行生, 舟橋宏明: "フーリエ級数を用いたパラレルメカニズムのキャリブレーション(第2報,実験的検討)"日本機械学会論文集C編. 69巻,682号. 1691-1698 (2003)
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[Publications] 沈崗, 武田行生: "3λパラレルメカニズム形ステージのキャリブレーションと機構設計(キャリブレーション用変位誤差測定法の検討)"日本機械学会2003年度年次大会講演論文集. IV. 165-166 (2003)