2002 Fiscal Year Annual Research Report
冷間圧延の工具と材料の表層ナノ変形機構と鏡面化技術に関する研究
Project/Area Number |
14550131
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
山本 普康 九州共立大学, 工学部, 教授 (10320128)
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Keywords | 冷間圧延 / ステンレス鋼 / 表面性状 / 光沢度 / 接触率 / 表面粗さ / 摩擦係数 / 鏡面化技術 / 弾塑性構成式 / 異方性 / 表層ナノ変形機構 |
Research Abstract |
1.H14年度の研究実績の概要 (1)冷間圧延材の表面特性に関する実験解析 2種類の研磨紙で表面をランダム研磨,円周方向研磨,軸方向研磨したロールを用いて,ブライト材とスクラッチ材の2種類を冷間圧延し,圧延材の表面特性を画像解析装置等を用いて調査した.その結果,圧延材の表面光沢度は,#120研磨ロールの場合にはランダム研磨が最も大きく,#400研磨ロールの場合には軸方向研磨が大きい.また,表面光沢度はロール表面粗さが大きい冷間圧延の場合には,ロール表面粗さの影響が大きく,ロール表面粗さが小さくなると,圧延材料の接触率(平坦率)に影響されることが判明した. (2)異方性を考慮した弾塑性構成式の導出 Hillの異方性降伏曲面式のテンソル表示化を行い,その式から異方性材料の弾塑性構成式を導出した.そして,・単軸引張り変形の寸法変化を数値解析と実験で比較して,導いた構成式の検証を行った. 2.H15年度以降の研究計画 (1)#800,#1200研磨紙で表面をランダム研磨,円周方向研磨,軸方向研磨したロールを用いて,ブライト材とスクラッチ材を冷間圧延し,圧延材表面特性に及ぼす因子の影響を調査して,圧延材料表面の鏡面化技術を検討する. (2)圧延材断面における表層ナノ変形を画像解析装置で調査し,冷間圧延実験での圧延材の表面特性の結果を考慮して,表層ナノ変形機構と鏡面化機構を検討する. (3)異方性を考慮した弾塑性構成式を冷間圧延の材料断面歪数値解析モデルに適用し,数値解析から表層ナノ変形機構を検討する.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 山本普康, 陳俊鴻: "Hillの異方性降伏曲面式に基づく弾塑性構成式のテンソル表示"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集,vol.II. 61-62 (2002)
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[Publications] 山本普康, 陳俊鴻: "炭素鋼薄板の単軸引張り変形に及ぼす異方性の影響"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集,vol.II. 63-64 (2002)