2003 Fiscal Year Annual Research Report
回転円筒上のねじれ乱流境界層の動的組織構造に関する実験と数値解析
Project/Area Number |
14550144
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山下 新太郎 岐阜大学, 工学部, 教授 (20023236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 千晴 岐阜大学, 工学部, 助手 (30262752)
井上 吉弘 岐阜大学, 工学部, 助教授 (00176455)
渡辺 崇 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 教授 (40182927)
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Keywords | 三次元壁乱流 / 動的組織構造 / 回転体 / 境界層 / VITA法 / 四像限分割法 / ウェーブレット変換 / 固有直交分解 |
Research Abstract |
本研究は三次元壁乱流の最も基本的なモデルであり,体積力や付加歪み速度を伴う複雑乱流の一つとして,軸流中の回転円筒上のねじれた速度分布の乱流境界層の動的組織構造を明らかにしようとするものである. 本年度は,まず昨年度取得した瞬時速度の時系列データから,VITA法および四象限分割法を用いて,バースト現象,乱流組織構造を解析した.VITA法による解析結果は,バースト事象の速度振幅の減少と完結時間の短縮,検出周期の減少を示した.また四象限分割法による解析結果は,平板乱流境界層と比べ,壁近くではスイープの寄与が相対的に大きくなることを示した.さらに,円筒面内の局所主流方向の変動速度成分とそれに垂直方向の変動速度成分に対する連続ウェーブレット変換,および離散ウェーブレット変換を行った.連続ウェーブレット変換の結果は変動速度のパワスペクトルピークの存在をこの流れに固有の現象として確認させるものとなり,離散ウェーブレット解析の結果は,各変動速度成分に高いエネルギを含む成分が存在することを示し,さらにこの高いエネルギの成分で再構成された各変動速度成分は強い負の相関を持つことを示した. 次に,円筒周方向の二点瞬時速度の時系列データを取得し,二点時空間相関とクロススペクトルを求めた.二点空間相関からは,さらに横スペクトルを求めた.これらの計測量は円筒に巻き付くらせん渦が存在することを示唆するものであった. 数値解析の第一段階として,流れ場の軸対称性を仮定した層流解析とk-εモデルと応力方程式モデルに基づく乱流解析を行った.乱流数値解析の結果は,平均速度,変動速度とも実験結果を十分に予測できるものではないことを示した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Haruhisa YANO: "Experiments on a Three-Dimensional Wall Jet"4th International Symposium on Turbulence, Heat and Mass Transfer. 285-292 (2003)
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[Publications] 福島 千晴: "傾斜した後方ステップ流れに関する実験的研究(再付着領域)"日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. No.03-16. 140-140 (2003)
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[Publications] 井上 吉弘: "軸流中の円筒上キャビティ内流れの実験(はく離せん断層のUVP測定)"日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. No.03-16. 35-35 (2003)
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[Publications] 内田 和宏: "トーラス体の後流に関する実験的研究(5孔管による後流速度測定)"日本機械学会2003年度年次大会講演論文集(II). No.03-1. 201-202 (2003)
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[Publications] 上野 伸和: "平面壁面噴流に関する実験的研究(多点速度データの解析)"日本機械学会2003年度年次大会講演論文集(II). No.03-1. 107-108 (2003)
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[Publications] Yoshihiro INOUE: "The Ultrasonic Velocity Profile Measurement of Flow Structure in the near Field of a Square Free Jet"Experiments in Fluids. Vol.32. 170-178 (2002)