2002 Fiscal Year Annual Research Report
密度成層効果を伴う大気予測シミュレーションに関する基礎的研究
Project/Area Number |
14550151
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 秀利 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40164561)
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Keywords | 仮想境界法 / デカルト格子法 / 擬似圧縮性法 / 有限差分法 / 非圧縮性流れ |
Research Abstract |
当初の研究計画においては,基本コード(仮想境界デカルト格子法を用いたシミュレーションコード)に密度の輸送方程式である時間発展方程式を付け加えたシミュレーションコードの開発を主として実施する予定であったが,採択時期が9月にずれ込んだために変更を余儀なくされた.すなわち,本年度においては,非圧縮性ナビェ・ストークス方程式をデカルト格子上で解く仮想境界デカルト格子法のより一層の効率化,及び並列計算を念頭に置いた際の並列化効率の向上のためのスキームの見直し,の2点に絞って研究を実施した. (1)仮想境界デカルト格子法の効率化 仮想境界デカルト格子法における外力項の評価の方法は従来初期からの速度成分の時間積分値として行われてきたが,この手法の場合には計算可能な時間格子間隔が安定条件のために大きく取れないと言う欠点が存在した.そこで,本年度においては外力項の評価方法を直接補間により境界点最近傍のデカルト格子上の速度成分を算出することに変更し,その効果を2次元円柱まわりの流れを対象として実施した.その結果,従来の評価手法に比べ2倍以上の時間格子間隔でも計算可能であることが実証された. (2)並列計算を念頭に置いたスキームの見直し 本研究における支配方程式である非圧縮性ナビェ・ストークス方程式は通常,運動方程式である放物型偏微分方程式と方程式系を閉じるために必要となる楕円型偏微分方程式とによって構成されるが,楕円型偏微分方程式は高並列化効率を達成することが困難であることから,支配方程式として擬似圧縮性の定式化を採用して擬似圧縮性ナビェ・ストークス・コードを作成し,そのチェックを実施した.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.NISHIDA, N.SATOFUKA: "A Variable Order Method of Lines : Accuracy, Conservation and Applications"Lecture Notes in Computational Science and Engineering. 21. 167-174 (2002)
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[Publications] H.NISHIDA, S.NAKAI, N.SATOFUKA: "Parallel Efficiency of a Variable Order Method of Lines"Proc.of Parallel CFD 2002. 250-253 (2002)
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[Publications] H.NISHIDA, S.NAKAI, N.SATOFUKA: "Massively Parallel DNS of Homogeneous Isotropic Turbulence"Proc.of the 5th JSME-KSME Fluid Engineering Conference. 1449-1454 (2002)