2002 Fiscal Year Annual Research Report
菱形角柱群流路におけるフリップ・フロップ流れの発現メカニズム
Project/Area Number |
14550166
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
梅田 眞三郎 福山大学, 工学部, 教授 (90031145)
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Keywords | フリップ・フロップ流れ / 菱形角柱群管路 / 交差流れ / LDV / PIV |
Research Abstract |
本研究では,菱形角柱群流路内におけるフリップ・フロップ流れの発現メカニズムを定量的に明らかにするために,二次元粒子画像流速測定法(PIV)と二次元レーザ・ドップラー流速計(LDV)を用いて流路内の分流領域の流れの可視化計測実験を行った.その実験では,流れ方向の菱形角柱の列数を一列から最大六列まで変化させ,それぞれの管路の最終列の中央部に位置する菱形角柱に挟まれた分流領域での流速及びその変動の計測を行った.PIVを用いた可視化計測では,分流領域の平面及び鉛直断面における流速分布を求め,LDVでは分流領域の種々の点において流速変動を計測し,パワースペクトルを求めた.一列や二列型の菱形角柱群管路では,.流路内の分流領域での流速分布に片寄りが生じフリップ・フロップ流れは発現しなかったそれらに対して三列以上の菱形角柱群管路では,フリップ・フロップ流れが発現し,六列型の菱形角柱群流路内の分流領域では次のような結論を得ることができた. (1)フリップ・フロップ流れの分流領域における流速分布を三次的に表示することができ,主流の剥離に伴う二次流に縦渦が発現していることを明らかにすることができた. (2)菱形角柱群流路内の分流領域では,第一列目から最終列目まで同じ卓越周波数をもつパワースペクトル分布を示し,その流れの振動が管路全体に波及していることを明らかにすることができた.この場合の第三列目の分流領域でのエネルギー供給点付近でのパワースペクトルの値は最大になり,その下流側の分岐点付近にはフリップ・フロップ流れを逆に弱めるような形で他の振動との相互干渉を起す特異な点が存在することも明らかにすることができた.その点を菱形角柱群流路内での「干渉節目点」と名づけた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 梅田眞三郎, 谷口輝, 長谷川盛三, Wien-Jei Yang: "LDVとPIVを用いた菱形角柱群管路内の流れの可視化"可視化情報. VoL22 Suppl.No.1. 185-188 (2002)
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[Publications] S.Umeda, A.Taniguchi, S.Hasegawa, W.-J.Yang: "Flow Instability in Diverging-Flow Region with Flip-Flop Phenomenon inside Diamond-Shaped Cylinder Bundles"Proceedings of 4^<th> ASME/JSME Joint Fluids Engineering Conference. FEDSM03. (2003)