2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550176
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
竹内 正紀 福井大学, 工学部, 教授 (90020198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 二郎 福井大学, 工学部, 助教授 (70251981)
宮本 重信 福井県雪対策, 建設技術研究所・総括研究員
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Keywords | 地中熱融雪 / 太陽熱蓄熱 / シミュレーション予測 / 橋梁融雪・凍結防止 / 基礎杭 / 鋼管杭 |
Research Abstract |
融雪対象舗装路面、杭と土壌、放熱管などに関する熱収支を基にした融雪モデルを作り、気象データを読み込んで、舗装路面の融雪(残雪)状況や土壌の蓄熱状況をシミュレーションするソフトの開発を行った。橋梁の融雪の熱源となる橋脚基礎杭のように、集熱(蓄熱)対象となる群杭が2カ所に分かれている場合にも対応できるように、昨年度までに開発したソフトを拡張した。入力データには、集熱(蓄熱)杭の寸法と配置、土壌構造、融雪対象舗装路面の寸法と構造、放熱管の寸法と配置、熱媒体の種類と流量、降雨量(雨量換算された降雪量を含む)、気温、風速、湿度、日射量、天空放射量などの気象データを与えた。ソフトの出力として、舗装路面の融雪(残雪)状況、杭内熱媒体や舗装路面表面の平均温度、熱移動量、循環ポンプの運転時間などが得られる。 さらに、福井と札幌で行われた実験データとの比較により、本シミュレーションソフトの妥当性を検証し、本ソフトによるシミュレーション結果は積雪温暖地である福井でも、積雪寒冷地である札幌でも実験結果とほぼ一致する結果を与えることが出来た。 また、シミュレーションによって、適当なピッチを持った群杭によって、夏期に地中に蓄えた熱量があまり温度降下することなく冬期まで保存し、それによって融雪を行ういわゆる季間蓄熱が可能であり、積雪寒冷地札幌でも融雪面積と集熱面積を変えるなどの工夫をすれば、年間を通して、地中温度は回復するなどが明らかになった。 この結果は第42回日本伝熱シンポジウム(2005.6)において"杭利用地中熱融雪システムの開発(寒冷地札幌での適用)"と題して講演発表予定である。また、建設中の清永橋への適用例は土木学会に投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)