2003 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レーザ吸収スペクトル計測による高温燃焼ガス温度・成分濃度測定法の開発
Project/Area Number |
14550182
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小宮山 正治 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40178372)
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Keywords | 半導体レーザ / 赤外線吸収 / 吸収スペクトル / 水蒸気 / 高温度測定 |
Research Abstract |
半導体レーザを利用した赤外線吸収スペクトル測定法は簡便で応用性の高い気体の温度・濃度計測法として期待されている.この測定法の特徴は温度・濃度の同時連続的測定が可能であり,複数の波長の光源を用いることで多種化学種濃度測定も可能であることである.本研究では吸収体として水蒸気を用いて高温条件下での吸収スペクトルおよび、吸収線の組み合わせによる特性について検討を行い,選出した吸収スペクトルを用いて高温条件下での気体温度測定法を開発することを目的とする. 本年度得られた結果をまとめると以下のようになる. (1)1.4μm付近の波長領域を測定するために1台の半導体レーザを使用し,半導体レーザ波長走査により水蒸気の赤外線吸収スペクトルを1350Kから1800K付近の火炎温度で測定を行った.実測した吸収スペクトルから得られた線強度比は,吸収係数データベースによる計算結果と対応する傾向をもつことが分かった.しかし,1600K以上の高温域ではばらつきが大きく見られた.この原因としては高温度域では吸収係数が小さくなり,受光信号のS/N比が低下することが考えられる.また,二つの吸収線の強度比を用いるために互いの線強度の誤差が測定温度に大きく影響を与えると考えられる.(2)そこで,異なる温度及び濃度条件での吸収スペクトル計算と実測の吸収スペクトルを比較し,両者が最も一致する条件で測定場の温度,濃度を求める方法を用いた.この方法によって温度値のばらつきを吸収線強度比に基づく温度値のそれに比べて抑えることが可能であることが分かった.
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