2002 Fiscal Year Annual Research Report
発熱を伴う層流2層界面反応場の熱・物質移動に及ぼすシアーと空間スケールの影響
Project/Area Number |
14550183
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西村 龍夫 山口大学, 工学部, 教授 (90136135)
|
Keywords | 発熱反応 / レイリー・テイラー不安定 / プルーム / 拡散 / 微細機械加工 |
Research Abstract |
本年度は次の2点を検討した。 1.回分式リアクター内の反応過程 ヘル・ショウセルを用いて2層界面反応場を形成させた。対象とした反応系はNaOH-HClの発熱中和反応である。界面での反応状態はPH指示薬の色変化の画像処理によって調査した。両層の密度差を考慮して、界面は安定な場合と不安定な場合について検討し、不安定な場合、レイリー・テイラーの不安定性によって反応速度が促進されることがわかった。さらに、不安定な場合、プルームの形成、成長・融合、分離・消失といり3つの過程で反応が進行することが明かとなった。また、両層の濃度が低い場合には発熱の影響は無視されるが、濃度が高くなると発熱の効果は無視できなくなり、熱と物質の同時移動による複雑な対流現象が観察された。詳細な検討は次年度に譲る。 2.流通式リアクターの作成法 マイクロリアクターを模擬した流通式装置を作成した。いくつかの作成法を検討した結果、リソグラフィー技術より迅速に行えるNC微細機械加工技術で200-500ミクロンメータ幅の複雑流路が自由自在に作成できることを確認した。 次年度は作成した流路を用いてせん断速度および空間スケールが反応に与える影響を検討する予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] H.Kawahara et al.: "Fingering patterns in smoldering of papers"Proc. 10th Int. Symp. on Flew visualization. 1-6 (2002)
-
[Publications] 西村 龍夫: "マイクロリアクター内の移動現象"マイクロリアクターの研究開発動向. 7-13 (2002)
-
[Publications] 西村 龍夫: "熱・物質移動における非線形現象-カオスがつくりを出すパターン-"Research on Turbulence. 36-42 (2003)