2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550194
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
溝本 雅彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051710)
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Keywords | 燃焼 / 予混合火炎 / 火炎温度 / 火炎伸張 / ルイス数 / 熱移動 / PIV / 熱電対 |
Research Abstract |
高負荷燃焼実現を目指し、多くの実用燃焼器で用いられている乱流予混合燃焼は、乱流の特徴である速度の空間的非一様性及び時間的変動という複雑な現象を伴うため、詳細な構造解明には至っていない。そこで本研究では、その特徴の一つである速度場の空間的非一様性に着目し、火炎伸張効果という点からその空間的非一様性が予混合火炎の構造に与える影響について詳細に検討した。前年度(平成14年度)は、速度場・温度場等の測定から、速度の空間的非一様性に起因する火炎伸張効果の火炎面に沿う方向への変化を明らかにし、また、その影響から火炎温度も火炎面に沿う方向に変化することを明らかにした。さらに、その温度変化に伴って火炎面に沿う方向へ熱移動が生じることで、従来提案されている一様な伸張率を仮定した理論モデルでは、本研究で対象とした火炎での火炎温度を定量的に予測することは難しく、そのモデルを修正・再構築した。そこで本年度においては、前年度において再構築されたモデルの定量的妥当性について詳細に検討を行った。 具体的には、火炎面に沿う方向への伸張変化の程度が異なる3種類の火炎を形成させ、各々の火炎に対して火炎温度等の測定を行い、再構築した理論モデルから予測される火炎温度と比較した。その結果、再構築された理論モデルは、今回形成させた3種類の火炎いずれにおいても定量的に十分に適用可能であり、そのモデルの妥当性を示すに至った。 以上の結果に関連する内容の一部は、当該分野において最も権威ある学術雑誌「Proceedings of The Combustion Institute, Vol.29,2002」や「Combustion and Flame, Vol.135,2003」に発表・掲載されている。
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Research Products
(1 results)