2003 Fiscal Year Annual Research Report
アクチュエータの飽和を考慮した動的アンチ・ワインドアップ制御器の設計
Project/Area Number |
14550226
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Research Institution | Maizuru National College of Technology |
Principal Investigator |
金森 満 舞鶴工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (80185909)
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Keywords | 入力制限 / 入力飽和 / Anti-windup制御 / モデル規範形適応制御 / Anti-windup適応則 |
Research Abstract |
昨年度,国際会議(15th IFAC World Congress,IFAC Conference)で発表した2件の研究成果について,さらに実験的理論的考察を加え,線形システムのためのAnti-windup制御理論として一般化を試み,一つの論文にまとめた。この論文はASME/Technical Journal of Dynamic Systems, Measurement and Controlに現在投稿中である。 次に,制御入力の飽和量を十分小さく抑制する設計理論を提果し,実験的検証を行った。これまでの考え方は、飽和することは避けられないとして,その悪影響を抑制するというものであった。これに対して,飽和自体を抑制する補償器を設計し、数値シミュレーションおよび弾性ロボットアームにおける実験によりその妥当性を確認した。この手法は,システムを等価なルーリエ系に置き換え,入力の飽和は有界実条件によって抑制し,安定性は強正実条件によって満足させようとする考え方に基づいている。具体的な制御器の設計のために,有界実条件と強正実条件を等価な線形行列不等式(LMI)条件に置き換え,CADパッケージMATLABを用いてLMI問題を解くことにより制御器を設計できるようにした。しかし,実験において制御入力がその制限値付近で激しく振動する場合があることが確認され,今後この現象をさらに検討する必要がある。 また,モデル規範形適応制御におけるAnti-windup制御手法を新しく提案し,数値シミュレーションによりその妥当性と有効性を確認した。制御則は従来のものを採用し,適応則として新しいAnti-windup適応則を提案した。安定性はリアプノフの定理とBarbalat'sの定理に基づいて証明した。この結果は2004年9月に台湾で開催される国際会議(IEEE Conference on Control Applications)で発表するため現在full paperを投稿中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Mitsuru Kanamori, Masayoshi Tomizuka: "DYNAMIC ANTI-INTEGRATOR-WINDUP CONTROLLER DESIGN FOR LINEAR SYSTEMS"Proceedings of The 15th IFAC World Congress, Barcelona, Soain.21-26 July, 2002.. D. 115-120 (2003)