2004 Fiscal Year Annual Research Report
視覚・触覚・聴覚を仮想提示する際の衝突・接触・変形現象のモデリングに関する研究
Project/Area Number |
14550247
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
登尾 啓史 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (10198616)
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Keywords | 物理シミュレーション / バーチャルリアリティ / ハプティクス / 撃力アルゴリズム / ダイナミックアニメーション / 複合現実感 / キャリブレーション / 遺伝アルゴリズム |
Research Abstract |
今年度は、剛体の衝突モデルおよびレオロジー物体の変形モデルを改善し、およびそれらの増加した未知パラメータをしっかりキャリブレーションした。このパラメータ同定の精度向上より、視覚や触覚のリアリティを高めた。 (1)計測:座標系を正確にあわせる手法を開発し、撃力波形を力覚センサや加速度計とニュートンの運動方程式で計測した。次に、波形の面積に対応する運動量の変化量を求めるため、衝突前後の物体の速度を高速度カメラで正確に計測した。最後に、"レオロジー物体変形"では、実レオロジー物体の変形をステレオビジョンカメラ、押す際の力変化を力覚センサで計測した。 (2)モデリング(アルゴリズム):剛体衝突では、実波形を生み出す撃力アプローチとして、Mirtichの拡張モデルを利用しているが、今年度はその拡張モデルを同時多点衝突に適応するため、各々の衝突毎に撃力相関係数を導入した。そして、すべてのパラメータ同定した。一方、レオロジー変形では、剛性、粘性、および残留変位を自由に制御できるバネ・マス・ダンパアプローチを提案した。 (3)キャリブレーション(パラメータ同定)手法:多数の未知パラメータが存在するので、確率探索アルゴリズムであるランダマイズドアルゴリズムや遺伝的アルゴリズムを用い、多数の準最適なパラメータ集合を選び出している。 (4)ハードウエア化・並列処理化:現在、東京エレクトロンデバイス社製のVirtex-II評価用ボードの元で。レオロジー物体を構成する3要素モデルのプログラミングを開始した。 (5)視覚インターフェース(音声含む):3次元CGプログラム言語DirectXやOpenGL、および3次元CGアニメーション生成ソフトSoftimage XSIで、剛体の衝突やレオロジー物体の変形の際のダイナミックアニメーションを作成した。そこでは、画質の向上のみならず、リアルな音声と画像の融合なども試している。 (6)触覚(力覚)インターフェース:既に商用の触覚フィードバックデバイスPHANToMを購入し、そのSDK (System Development Kit)を用いて、触覚体感のプログラミングの構築を開始している。
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Research Products
(3 results)