2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14550254
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
長嶋 豊 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (70198323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石松 隆和 長崎大学, 工学部, 教授 (10117062)
南部 幸久 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (00228115)
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Keywords | 自律型海中ロボット / 可変ベクトルプロペラ / ファジイ制御 / ニューラルネットワーク / PID制御 / 衝突防止ソナー / CPLD素子 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
有明海など閉鎖性海域の海洋環境計測や水産資源の調査を日常的に、小人数で行えるような小型・軽量、コンパクトな自律型海中ロボットの実用化研究に取り組み、今年度は以下の研究成果を得た。 1.小型可変ベクトル推進器のモータ及び小型DCサーボを高性能のデジタル型に改良し、推進力の向上を図った。 2.気象や海象の安定しない実海域でも制御できるように、8ビットワンチップマイコンから32ビット高性能マイコン(SH-2)へ交換し、同時に制御用電子回路のCPLD化等ハードウェアの改善を図った。 3.閉鎖性海域や浅海では障害物が多いので、衝突防止ソナーの小型化、計測精度の向上等高性能化を実現した。 4.制御プログラムにファジイ制御を導入し、九州大学応用力学研究所深海水槽において、造波中でも安定した自律航行を実現した。外乱のある環境でも極めてスムーズに自律航行できることが確認できた。 5.波浪や潮流など外乱が大きな状況下でも、学習することのできるニューラルネットワークを用いた制御についての研究にも取り組んだ。シミュレーションにより、ネットワーク構成、学習率、慣性率を決定し、教師データ等は遺伝的アルゴリズムを適用して算出した。実験を行った結果、多少の蛇行はみられたが、方位一定の自律航行は実現した。今後は教師データ、ネットワーク形態等の問題点について検討し、より一層安定的な自律航行が出来るようにソフトウェアを改善する予定である。 6.最適な自律航行能力を向上させるために、PI制御、PID制御を用いた制御プログラムの開発にも取り組み、深海水槽で自律航行を実現したが、比例、積分、微分係数の最適化を図る必要がある。 今後はファジイ、ニューラルネットワーク、PID制御などを統合した制御方式を検討し、実用化に向けた研究を進めようと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Nagashima: "Development of a Compact Autonomous Underwater Vehicle Using Variable Vector Propeller"Journal of Robotics and Mechatronics. Vol.14,No.2. 112-117 (2002)
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[Publications] Y.Nagashima: "Development of a Compact Autonomous Underwater Vehicle Using Variable Vector Propeller"Proceedings of The 12^<th>(2002)International Offshore and Polar Engineering Conference. 290-294 (2002)
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[Publications] 長嶋 豊: "コンパクトな自律型海中ロボットの開発"日本機械学会ロボテックス・メカトロニクス講演会'02講演論文集. 1A1A04(1)-1A1A04(2) (2002)
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[Publications] 中川 哲成: "コンパクトな自律型海中ロボットに関する研究〜第4報 ニューラルネットワークの適用〜"平成14年度電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 582 (2002)
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[Publications] 中川 哲成: "コンパクトな自律型海中ロボットのPID制御"日本機械学会九州支部講演論文集. 038-1. 301-302 (2003)
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[Publications] 長嶋 豊: "浅海域用コンパクトな自律型海中ロボットの開発"日本機械学会ロボテックス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. (発表予定). (2003)