2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14550254
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
長嶋 豊 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (70198323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石松 隆和 長崎大学, 工学部, 教授 (10117062)
南部 幸久 佐世保工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (00228115)
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Keywords | 自律型海中ロボット / 可変ベクトルプロペラ / PID制御 / 無響水槽 / 音響測位システム / SSBL / 閉鎖性海域 / 人工藻場 |
Research Abstract |
大村湾や諫早湾など浅海かつ、閉鎖性海域の海洋環境計測や水産資源調査あるいは磯焼け対策で注目を浴びている人工藻場の観察など日常的に、少人数で行えるような可変ベクトルプロペラ1個を用いた小型・軽量、コンパクトな自律型海中ロボットの実用化研究に取り組み、今年度は以下の研究成果を得た。 1.実海域での複雑なミッションを実現するために、PID制御方式について取組んだ。まずP、I、Dの各パラメータを導出するシミュレーションを行った後、本校大型無響水槽と九州大学応用力学研究所深海水槽での実験を繰り返して、最適な方位用及び深度用パラメータを決定した。 2.PID制御プログラムを作成した後、大型無響水槽での方位、深度の自律航行実験を行った。更に、九州大学応用力学研究所深海水槽において、造波中でも安定した自律航行ができることを確認し、外乱のある環境でもスムーズな自律航行を実現した。 3.実海域での運用に必要な緊急バラスト投下装置を設計製作し、実験の結果問題なく動作することを確認した。 4.実験水槽でのPID制御による自律航行を実現したので、水深約5mの佐世保市大潟町大崎漁港での実海域実験を行った。風速6.2mの北西風と引潮時であったが、方位では約2度、目標深度360cmに対して最大約40cmの誤差はあったが自律航行を実現し、このような環境下でも実用上問題が無いことを確認した。 5.一方、自律型海中ロボットを実用化する場合には、支援母船上でロボット間との距離や方位を計測する音響測位システムが必要であり、コンパクトなSSBL測位システムの開発研究にも取組んだ。測距では約120mまでほぼ正確であり、方位では最大10%の誤差はあったが、自動測位ができるシステムを構築した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長嶋 豊: "浅海域用コンパクトな自律型海中ロボットの開発"日本機械学会ロボテックス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. 2A1A5(1)-2A1A5(2) (2003)
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[Publications] 長嶋 豊: "コンパクトな自律型海中ロボット用測位システムの試作"日本機械学会ロボテックス・メカトロニクス講演会'03講演論文集. 2P1A1(1)-2P1A1(2) (2003)
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[Publications] 長嶋 豊: "可変ベクトルプロペラを使用した自律海中ロボットの運動制卸に関する研究"九州大学応用力学研究所RIAMフォーラム2003. 57-58 (2003)
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[Publications] 中川哲成: "コンパクトな自律型海中ロボットに関する研究〜第5報PID制御の適用〜"平成15年度電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 05-2P-06 (2003)
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[Publications] 橋本亮介: "コンパクトな自律型海中ロボット用測位システムに関する研究"平成15年度電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 12-2A-09 (2003)
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[Publications] 長嶋 豊: "浅海域調査用自律型海中ロボットの開発"Underwater Vehicle Workshop 2004. 12 (2004)