2004 Fiscal Year Annual Research Report
パルスレーザ量子制御による混合ガス絶縁破壊機構に関する研究
Project/Area Number |
14550283
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
西嶋 喜代人 福岡大学, 工学部, 教授 (40117205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生澤 泰二 福岡大学, 工学部, 助手 (10131806)
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Keywords | N2混合ガス / 電子 / イオン / 輸送係数 / モンテカルロ解析 / レーザ電離プラズマ / 火花破壊特性 / 微量ガス |
Research Abstract |
N2,O2,NO, CO2,H2O, SF6の6種類の単独ガスとそれらの混合ガスの弱電離気体中での電子とイオンの輸送係数が、モンテカルロシミュレーションの数値解析から導出された。その結果から、次のことが分かった。 (1)SF6ガスの代替ガスとしてのN2ガスは、電子の低エネルギー部に大きな振動断面積をもち、その振動励起衝突が電子エネルギーの増加を抑制するバリア効果が期待される。 (2)さらに、有極性分子のH2O蒸気ガスは、換算電界が約20V/cm・Torr以下で、大きな衝突断面積の回転励起により、顕著な電子エネルギー抑制効果が想定される。 (3)最も電離エネルギーの低いNOガスをN2ガスに僅かに混合すると、より低い換算電界より電離係数が上昇する。 一方、これらの荷電粒子の輸送系数の解析結果を実測で検証するために、高いガス圧力でも実測を可能にするパルスレーザ誘導法が適用された。その結果から、次のことが分かった。 (1)NOガスの微量混合は、パルスレーザ照射時の電離プラズマ発生を強化し、電子とイオンの輸送係数の計測を容易にする。 (2)N2/SF6混合ガス中の正イオンと負イオンのドリフト速度は、Blancの法則に良く適合することを、760Torrの高いガス圧力で確認する。 (3)パルスレーザ誘導法は、多光子吸収電離作用を用いるために、従来計測が困難であった高気圧ガスで有効である。
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Research Products
(2 results)