2003 Fiscal Year Annual Research Report
顕微ラマン分光解析による窒化ガリウム系高出力青色レーザ端面の信頼性評価
Project/Area Number |
14550292
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岸 眞人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00150285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 武志 大学評価・学位授与機構, 学位審査研究部, 教授 (70010791)
土屋 昌弘 (独)通信総合研究所, 基礎先端部門, 主任研究員 (50183869)
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Keywords | 顕微ラマン分光 / 青色レーザダイオード / 窒化ガリウム / 発光デバイス / 劣化 |
Research Abstract |
本研究の目的は,短波長高出力発光デバイスの代表格である窒化ガリウム系高出力青色レーザに対して,その動作状態及び劣化メカニズムの詳細な解明を高感度顕微ラマン分光法を駆使して行う点にある. 今年度は,昨年度に発振中の窒化ガリウム系高出力青色レーザからの強いレーザ光と微弱なラマン散乱光を分離するためのフィルタ系やレーザパッケージの出力窓から離れた位置にある青色レーザダイオード端面を観察する為の長作動距離対物レンズ等の改良を行った分光装置を用いて,発振中の窒化ガリウム系高出力青色レーザの顕微ラマン分光測定を行った.一連の測定により,窒化ガリウム系高出力青色レーザ端面からのラマン散乱光が,レーザパッケージの温度に敏感であることが判明し,安定した測定を行うには高精度の温度管理が必要なことが分かった.この結果を踏まえて,高空間分解能でマッピング測定を行う為に,顕微ラマン分光装置で使用可能な小形レーザ温度コントローラの準備を行った.この改良の結果を確認するために,試料としてベータ鉄シリサイド微粒子を用い,微弱なラマン散乱光の検出実験を試みた.その結果,所期の性能を満たすことが確認出来た.これによって,来年度行う予定である発振中窒化ガリウム系高出力青色レーザ端面を1ミクロン程度の空間分解能での測定が可能となり,温度分布等デバイス劣化に密接に関係する諸量を明らかにするための準備が整った.また,この確認実験の結果として,ベータ鉄シリサイド微粒子がこれまでにない低温で生成可能であることも明らかとなった.
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Research Products
(1 results)