2004 Fiscal Year Annual Research Report
半導体基板への低エネルギー電子線照射による不純物添加
Project/Area Number |
14550338
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤本 博 大同工業大学, 情報学部, 助教授 (90075911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 隆夫 名古屋産業大学, 環境情報学部, 教授 (60023040)
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Keywords | electron beam doping / CVD法 / pn junction / SIMS法 / BCl_3 / PCl_3 |
Research Abstract |
Si、SiC基板およびダイヤモンド基板にCVD法によってBおよびP原子の薄膜のdepositを行った。Depositした膜内の成分と膜厚はAES(Auger Electron Spectroscopy)法によって確認した。電子線照射(照射エネルギー20keV,照射量5×10^<17>/cm^2)によって基板内へ拡散した原子の存在と厚さ方向の原子の分布の様子はSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)法によって測定を行った。基板ないのpn接合の存在は、電圧電流特性を測定することによって確かめた。 B薄膜はBCl_3の熱分解法を用いた。水素ガスで約5倍に希釈したBCL_3ガスを電気炉中に導入し、800℃で10〜30分間加熱し、B原子をそれら基板上にdepositを行った。成長時間を10分間とした試料の膜厚は約0.1μmであった。SIMSによって測定したSi中のB原子の濃度は、表面近くで4×10^<19>/cm^3で、30nm以上の深さでもB原子が確認された。SiC基板については表面近傍のB濃度は約5×10^<19>/cm^3で、20nm以上の深さまでB原子の存在が確認された。ダイヤモンド基板については現在検討を加えている途中である。 P薄膜もPCl_3を熱分解することによってSi基板上へのdepositを試みた。PCl_3は液体であるため水素をキャリアガスとし、PCL_3バブラーを通して電気炉内に導入した。P膜の成長温度は800℃、成長時間は約10分間であった。成長温度が800℃と比較的低温であったため、化学的に非常に不安定な薄膜が得られた。電気炉の反応管から試料を取り出す際にP薄膜は酸化した。化学的に安定な黒リンを得ることは出来なかった。Si基板中のP原子の分布は、表面近傍においては約1019/cm3、20nm程度の深さにおいてもP原子の存在は確認された。SiCおよびダイヤモンド基板上へのP原子のCVD法によるdepositのk実験による試みは現在も続行している。 B原子を電子線照射によってSiないにドーピングを行った試料については、基板内にpn接合が形成されていることが確認された。その他の試料については現在実験と検討を続けている。
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Research Products
(3 results)