2004 Fiscal Year Annual Research Report
可算無限個からなる離散情報構造に対するユニバーサル符号の構成法に関する研究
Project/Area Number |
14550351
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
小林 欣吾 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20029515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 和彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (60220258)
栗原 正純 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (90242346)
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Keywords | 2分木 / k-分木 / Young Tableaux / 算術符号 / 情報源変換 / 電子透かし / ステガノグラフィー |
Research Abstract |
ドイツ・ビーレフェルト大学のアルスウェーデ教授が主宰するプロジェクト「情報伝達の一般理論と組み合わせ論」の最終会議に2004年4月に参加し、"Some Considerations on three dimensional Young Tableaux"を発表した。これまで2次元のYoung Tableauxは、その数え上げのHook公式、SchenstedによるBumping算法などを通して置換群の構造の解明に大きな基本概念としてとらえることもでき、また、計算機科学で頻繁に現れる木などの組み合わせ論的構造の集合を表現するのにその一部が用いられてきた。この単純であるが、豊かな構造をもつ2次元のYoung Tableauxを多次元に拡張すると、Hook公式、Bumping算法などはどのように変形されるべきかについて考察を加えた。 2004年10月イタリア・ビアラッジオで開催された第4回アジア・ヨーロッパ情報理論ワークショップでは、2分木によらず、k分木、ベクトルk分木を2次元のYoung Tableauxとして対応させる仕方について論じた。このためには、2xnの格子の中に特別な半順序構造を導入した一般化されたYoung Tableauxという新しい組み合わせ論的構造が有効であることを示した。可算無限個からなる離散情報構造の、これらの新しいタイプのYoung Tableauxは、計算機科学における離散構造の解析、情報理論におけるユニバーサル・データ圧縮などに有効な符号を開発する上でも意味のある知見である。 さらに、著作権保護を目的とした電子透かしおよび、その一般化された問題として情報秘匿を扱うステガノグラフィーに関して対象とするデータの構造を考慮して電子透かしの結託耐性の問題および周波数領域を利用するステガノグラフィの基本的性能について検討し発表を行った。
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Research Products
(8 results)