2002 Fiscal Year Annual Research Report
競合するプロセスグループに分割可能な資源を配分する分散アルゴリズムとその応用
Project/Area Number |
14550365
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
程 子学 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (40254049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
程 同軍 会津大学, 情報処理センター, 助手 (30254121)
小山 明夫 山形大学, 工学部, 助教授 (60315679)
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Keywords | 分散協調アプリケーション / 分散アルゴリズム / 資源割当問題 / グループの資源割当 / グループ間のデッドロック / グループの飢餓状態 |
Research Abstract |
近年、ネットワーク環境の発展に伴うグループ協調型のアプリケーションの需要の増大が顕著に見られます。その反面、その様なアプリケーションの増加に伴い必要となるであろう、分散プロセスグループ間での資源共有と共有資源の有効利用のための技術の研究は、国内外でも未だ十分になされていないのが現状です。本プロジェクトは、以下の研究を目的としています。これまでの研究準備をふまえて、グループ単位での資源予約・資源の種別・容量を考慮した資源割当てといった新しくより実用的な資源割当てモデルを開発する。モデル上で、新たに生ずる諸問題に適応できる新しい資源割当てアルゴリズムを開発する。特に、空き容量をなるべく減少し、プロセスの平均の待ち時間を減らすアルゴリズムを考案する。開発されたアルゴリズムにもとづいて、資源割当てシステムを開発する。開発されたシステムをアプリケーションに応用・実装し、その有用性を検証する。 14年度の研究実績概要として、私どもはまず(1)新しい資源割当てモデルの設定を行った、(2)そのモデル上で生ずる問題を検討し、解法を考案した。 (1)においては、現実の(分散協調型)アプリケーションにおいて生ずるであろう資源競合の構図の定式化を行った。そのモデル上に配されるプロセスやグループの動作、資源要求の形態などを従来の資源割当て問題のモデルと比較しつつ検証した。特に、資源の種別・容量・品質を考慮したグループ単位の資源の予約と配分のモデルをより実用的にするように定式化した。 (2)その上で発生する(従来の資源割当て手法では解決できない)新たな問題(グループ間のデッドロック、グループの飢餓状態等)について検討した。そして、メッセージの複雑度だけではなく、資源の実際の利用の効率を向上させるアルゴリズムを開発した。具体的に、資源の種別・容量・品質を考慮した場合の、他のプロセスの資源獲得を阻害しない割り込み手法やプロセス間の互いな譲り合い手法を導入することによって、資源の空き容量や空いている資源の数を減少し、資源を要求するプロセスの平均待ち時間を減らす方法を考案した。
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Research Products
(1 results)