2003 Fiscal Year Annual Research Report
音声信号の自己相似性を用いた極低ビット符号化方式に関する研究
Project/Area Number |
14550370
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
木幡 稔 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (30186720)
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Keywords | 極低ビット音声符号化 / Lempel-Ziv符号化 / 自己相似性 / 線形予測分析 / セグメント量子化 |
Research Abstract |
本研究では,線形予測係数ベクトルの時間変化パタンを,線形予測係数ベクトル系列自身が有する自己相似性を用いることにより効率的にセグメント量子化が可能な方法を提案した.音声信号が有する時間的な自己相似性を効率的に利用することが出来れば,歪みを小さく抑えつつ低いレートでの符号化が可能であると推測される.一方,文字やバイナリコードなどの離散シンボルの符号化の分野では,辞書をベースとした符号化方式が数多く提案されている.こうした方式はすでにアーカイブの作成やソフトウェアのWeb上での配布など,様々な目的に実用されている.研究代表者は,そのなかで一般にLempel-Zivアルゴリズムとして知られている辞書ベースの圧縮符号化アルゴリズムを連続値系に適用することを考え,その結果,具体的なセグメント量子化方法を提案するに至った.本研究では,線形予測係数の1つであるLSP係数に対して,LSP係数が有する時間的な自己相似性に着目しLZ符号化を応用することにより,LSP係数を効率的に情報圧縮符号化方式を提案した.抽出されたLSP係数の時間変化パタンは,時間的な連鎖系列,いわゆるセグメントとして抽出され,これに対して提案方式を用いて学習を行うことによりセグメント符号帳を得る.このセグメント符号帳を用いてLSP係数のセグメント量子化を行う実験を行った結果,Split-VQや多段VQといったフレーム単位での量子化法に比べ,歪み/符号化速度の観点から大幅な性能改善が得られ,また,フレーム間の時間的な相関を利用する符号化の1つであるMA予測VQと比較した結果,1フレーム当り3ビットの情報量の圧縮を達成することができた.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 木幡稔, 三ツ屋郁哉, 鈴木基之, 牧野正三: "自己相似性を用いたセグメント量子化による音声符号化"電子情報通信学会論文誌 D-II. J85-D-II. 1166-1175 (2002)