2005 Fiscal Year Annual Research Report
動き補償と波形符号化を統合した動画像符号化方式に関する研究
Project/Area Number |
14550376
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
松田 一朗 東京理科大学, 理工学部, 講師 (70287473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 晋 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00147513)
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Keywords | 動画像符号化 / 動き補償予測 / 波形符号化 / Matching pursuits / 算術符号化 / コンテクストモデリング / レート・歪最適化 / ソフトウェア実装 |
Research Abstract |
本年度は,符号化アルゴリズムの細部について最終的なチューニングを施すと共に,新たに4:2:0フォーマットのカラー動画像信号への拡張等について検討を加えた.以下に主要な検討項目とその成果を示す. 1.符号化アルゴリズムの効率化 前年度に導入した多値算術符号器の性能を更に改善するため,各符号化パラメータの確率分布をコンテクストモデリングに基づいて適応的に推定する手法を開発した.特にmatching pursuitsの係数値の確率分布を反復処理の過程で連続的に変化させる手法を導入することにより,パラメータ探索時に用いるレート・歪コストの信頼性も向上し,最終的な符号化レートを従来に比べて1〜3%削減することに成功した. 2.カラー動画像信号への拡張と性能評価 提案方式の実用化に向けた機能性向上の一環として,現在最も広く用いられているカラー動画像の記録形式である4:2:0フォーマットへの拡張を図った.その際,カラー動画像を構成するY,U,Vの3信号のサンプリング構造を考慮して動き補償に必要なパラメータを共有化すると共に,matching pursuitsの位置情報の効率的な記述方法を新たに考案している.これにより,様々なカラー映像信号を対象とした評価実験を実施することが可能となり,提案方式が多くの画像において最新の国際標準方式であるH.264/AVCを上回る優れたレート・歪特性を有していることが示された.また,これまでの検討に基づいてソフトウェアベースコーデックの試作を行い,提案方式が復号速度やメモリ使用量の点でも十分実用的なレベルであることを確認した.
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Research Products
(5 results)