2005 Fiscal Year Annual Research Report
臓器の運動をモニタリングするための計測システムの開発
Project/Area Number |
14550418
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
加藤 裕一 島根大学, 総合理工学部, 教授 (10161126)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 新 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (40239489)
|
Keywords | 振動計測 / 慢性閉塞性肺疾患 / 蠕動運動 / 横隔膜 / スパイロメーター |
Research Abstract |
一昨年度までは,臓器として消化管運動,特に胃運動について計測システム・実験・分析等を行い,システムの計測性能・計測対象の特性を調査した。その結果,食塊が,噴門・幽門を通過するときの臓器振動を体表面上のセンサーで把握することが可能であることを明らかにしてきた。しかし,胃本体の蠕動運動は,非常に低い周波数域(1/20[Hz]付近)にあり,現在のセンサーの感度外であることが分かった。そこで,昨年度からは直流から計測できるセンサー(2チャンネル)と計測器を購入して胃の蠕動運動計測を行った。その結果,胃運動と思われる1/20[Hz]付近のパワースペクトルを検出した。更に,この信号が胃の蠕動運動信号であることを確認するために,X線透視画像とも同時撮影して信号の確認作業を行った。この結果,1/20[Hz]付近から離れた振動信号を計測した場合,胃運動の異常を診断できることを示した。本年度は,4チャンネルにセンサーを増強し,センサーと体位などを工夫して計測している。その結果,体脂肪の少ない被験者では体表面上のセンサーで確実に胃運動と思われる1/20[Hz]付近のパワースペクトルを検出できること確認した。 一方,本年度は新たな計測対象として,肺の呼吸運動について,現在の新たな測定システムを適用した。特に本計測システムは横隔膜運動から発生する振動の特徴を把握することを目的に適用した。その結果,胸式呼吸と腹式呼吸の差異を抽出した。今後,この実験・考察を進め現象を確認するとともに,モデル化・定量化すること,ビハビリ効果の指針として利用できないか,などを検討する。
|