2002 Fiscal Year Annual Research Report
二次元バーコード検知システムの高検知分解能化に関する研究
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14550433
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Technology |
Principal Investigator |
若海 弘夫 東京都立工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (00249765)
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Keywords | 光学探知システム / レーザダイオード / コリメータ / バーコード / 高分解能化 |
Research Abstract |
本年度は、時分割発光方式二次元バーコード検知システムの実用化に欠かせない高検知分解能化を図るための基礎技術についての研究を行った。具体的には、以下の項目について研究を行った。 1.開口マスク付きコリメータレーザ系の開発 通常の半導体レーザ(LD)光コリメータ用球面レンズでは10cm程度の広い検知範囲でのバーコード検知分解能が0.4mm程度と低く実用的な0.25mmに及ばない。この問題を解決するのに、非球面レンズとビームエキスパンダを組み合わせる手法が考えられるが、大型かつ高価なシステムになる。そこで、小型、低コストで高分解能な検知システムを実現しうる開口マスクコリメータを開発した。数種類のマスクを試作してLDビーム特性を調べた結果、適正な開口マスクが焦点深度の拡大に有効であることを見いだした。開口径が3mmのマスクをコリメータに適用して、3ラインのバーコード検知実験を行い、従来の4cmから10cm以上に検知範囲を拡大しうることを確認でき、開口マスクコリメータが検知範囲の拡大に有効であることを明らかにした。また、近距離及び遠距離における検知範囲を規定している要因についても明らかにした。さらに、最小マスク開口径についてはLD光パワーの伝達率との関係で適正値を明らかにした。この内容は、The 16^<th> European Conference on Solid-State Transducersにて発表した。 2.光学系の最適化による検知範囲拡大に関する検討 時分割発光方式二次元バーコード検知システムにおけるさらなる検知範囲の拡大を図るために、光学系の最適化を検討した。LDヘッドの空間的な位置ずらしを要する本検知システムでは、LD毎にバーコード迄の距離が異なるため、3つのLD毎に最適化したマスクを使用するのが最も広い焦点深度を確保しうることを発見した。そこで、開口径が異なるマスクを用いた複合型マスク構成を検知システムに適用して、3ラインバーコードの検知実験を行い、12.5cmまで検知範囲を拡大しうることを明らかにした。この内容は、東京都立工業高等専門学校研究報告第38号に掲載した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hiroo Wakaumi, Chikao Nagasawa: "High Detection Resolution for Two-Dimensional Bar-Code Detection System Using Masked Collimators"Proceedings of the 16^<th> European Conference on Solid-State Transducers. 353-356 (2002)
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[Publications] 若海弘夫: "マスクコリメータによる高検知分解能二次元バーコード検知システムに関する研究"東京都立工業高等専門学校研究報告. 第38号. 73-77 (2003)