2002 Fiscal Year Annual Research Report
高精度画像計測に基づく門型クレーン振れ止め制御の高性能化に関する研究
Project/Area Number |
14550435
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
山根 健治 宇部工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (90038117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 俊昭 宇部工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助手 (50230826)
日高 良和 宇部工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (50218715)
落合 積 宇部工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (00204222)
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Keywords | 門型クレーン / CCDカメラ / 姿勢誤差 / スプレッダ / 振れ計測 / 画像処理 / 高精度化 / 振れ止め |
Research Abstract |
クレーンの正確な振れ止めの観点からスプレッダ振れ計測の高精度化を図るため縮小クレーンモデルを製作し、ガーダ部に歪ゲージを貼り付け、ガーダートロリ系の振動実験を行った。その結果、実験的に求められる固有周波数がトロリ位置に応じて定まるその理論値から多少の偏差を生じるため、CCDカメラの動的・静的姿勢誤差をガーダートロリ系の低次固有振動の一次結合で精度良く推定することが困難であることが分かった。これは、歪ゲージの出力信号に十分なSN比が得られないこと、およびガーダ両端の境界条件が厳密にはトロリ位置によりわずかに変化するためと考えられる。また、この方法では振動の減衰の影響を考慮してカメラ姿勢を高精度に実時間検出できない。そこで、CCDカメラの静的姿勢誤差はトロリ位置に応じてほぼ正確に求められることを考慮し、トロリに搭載したCCDカメラの動的姿勢誤差を振動の減衰も考慮して直接検出することを考えた。そのため本研究では、カメラを搭載したトロリの動的角振動を2つの加速度ピックアップを利用して検出することとした。その際、実際上重要な3次程度までの低次固有振動の周波数を加速度センサ出力から推定し、かつ振動の減衰にも適応的に対応しつつカメラの動的姿勢誤差を実時間で検出できるよう、カルマンフィルタと最尤推定に基づくセンサ出力の信号処理を行うこととした。そこで、この信号処理法の有効性を確認するため、基本的なアプリケーションの一つとして、クレーンに比べ大幅に減衰が大きい橋脚の打撃振動を1個の加速度センサで検出し、その出力データに応用し良好な結果を得た。これについては2002年10月に開催されたシステム制御情報学会の第34回確率システムシンポジウムで発表した。この結果を踏まえ、CCDカメラを搭職したトロリに2つの加速度センサを取り付け、カメラ姿勢の動的誤差を減衰も含め精度良く実時間で検出できることを確認している。以後、このシステムによるスプレッダ振れ計測の高精度化およびそれによる振れ止め制御高性能化を図る。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kenji YAMANE, Shogo TANAKA: "Volume Measurement of the Pulverulent Body Carried by a Conveyor Belt Using Range Sensors"Proceedings of the SICE Annual Conference 2002 in Osaka. 2556-2558 (2002)
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[Publications] Kenji YAMANE, Masato INDO, Shogo TANAKA: "Anomaly Diagnosis of Bridge Piers Using Acceleration Pickup"Proceedings of The 34th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Applications. (発表済み・採録決定). (2003)