2002 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃波を用いたコンクリート構造物の非接触非破壊検査法に関する研究
Project/Area Number |
14550465
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
森 和也 熊本大学, 工学部, 助教授 (50190989)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 政司 菱明技研株式会社, 主務
|
Keywords | 非破壊検査 / 衝撃波 / コンクリート / レーザードップラー振動計 / 衝撃波管 / 欠陥 |
Research Abstract |
これまでの経緯:衝撃波をコンクリート壁面に当てると,コンクリート内部に空隙などの欠陥がある場合,壁面は特有の振動を呈することが確認できている.レーザードップラー振動計を用いて,壁面振動を計測しながら衝撃波を照射すれば,欠陥の有無を同定することが出来るのである.この実験においては,衝撃波の発生装置として衝撃波管を用いた.この衝撃波管は,薄い金属製の圧力隔壁をニードルで破壊することによって,衝撃波を発生させる構造であった.しかしながら,この手法では連続的な衝撃波の発生は困難で,トンネルなどの大型構造物の非破壊検査にこの手法を適用するためには高速に衝撃波を発生させる装置の開発が不可欠であった. 本研究の経過:当初の計画では,高速に開閉が行えるニューマチックバルブを用いて衝撃波発生装置を開発する予定であったが,高圧空気の充填に時間がかかることが判明し,燃焼による衝撃波発生装置の開発を行うことにした.円筒容器の端に燃焼性ガスと圧縮空気とを混合する混合室を配置し,混合室から円筒容器へは十分小さな穴を通して混合ガスが送られる.円筒形容器の混合室の近くに放電電極を配置し,混合ガスを点火する.混合室と円筒容器管は小さな穴でつながっているので,燃焼は混合室までは伝播しない. 燃焼性ガスと空気との混合比およびバルブと点火時期を様々に組み合わせて実験を行い,爆発的な燃焼を実現することができな.しかしなら,現時点ではコンクリート壁面における圧力上昇速度が十分ではなく,小さな欠陥の検出は難しいようである.小さな欠陥に起因する壁面振動の周波数は高く,急速な圧力上昇を必要とするからである.この問題は,円筒形容器を延長あるいは細くすることによって,圧力波の立ち上がりを鋭くすることによって解決できる.
|