2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550466
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中澤 隆雄 宮崎大学, 工学部, 教授 (70041027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新西 成男 宮崎大学, 工学部, 助手 (00274770)
今井 富士夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (00038077)
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Keywords | ポーラスコンクリート / 空隙率 / 吸音率 / 吸音壁 / 等価騒音レベル / ぼら / 石灰石 |
Research Abstract |
高い空隙率を有し、内部表面積が大きなポーラスコンクリートの吸音性状は近年の研究成果によって次第に明らかになってきてはいるが、いまだ十分とは言いがたい。そこで本研究では、粗骨材に石灰石および火山性軽量骨材のぼらをもちいて作製したポーラスコンクリートの吸音特性に関して、まず管内法垂直入射吸音率測定法によって、供試体表面に設けた凹凸の影響および供試体の乾湿状態の影響を実験的に検討した。その結果、平滑な表面よりも凹凸のある場合は吸音特性が向上することおよび供試体が乾燥状態にあれば湿潤状態の場合よりも吸音率が高くなることが確認された。次いで、実際面への適用を念頭において作製したポーラスコンクリート製吸音壁について、固定点音源から発生する騒音の吸収性状を検討したところ、吸音壁を設置することによって最大15dB程度の騒音低減効果があることや、500Hz以下の周波数に対してはあまり騒音レベルの低減効果はなかったものの、500Hz以上の周波数域では大きな低減効果があることが確認された。また、吸音壁が高く、騒音の計測高さが低い場合ほど騒音低減効果が大きいが、吸音壁の長さは吸音壁の高さほどには効果的ではないこともあきらかになった。さらに、日本道路公団の遮音壁設計要領を用いて、音源から騒音計測点までの回折行路差による騒音低減量を求めたところ、最も大きな差でも4dB程度であり、遮音壁と吸音壁との機能的な相違はあるものの、実験結果は設計要領による計算結果と比較的良く合致することが認められた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 中澤隆雄, 三浦功, 張日紅, 今井富士夫: "ポーラスコンクリート吸音壁の騒音低減機能について"ポーラスコンクリートの設計・施工法と最近の適用例に関するシンポジウム論文集. 85-90 (2003)
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[Publications] 三浦功, 中澤隆雄, 張日紅, 今井富士夫: "ポーラスコンクリートの吸音特性"第57回セメント技術大会講演要旨. 264-265 (2003)
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[Publications] 中澤隆雄, 張日紅, 三浦功, 今井富士夫: "ポーラスコンクリート製吸音壁の吸音性状に関する実験的研究"コンクリート工学年次論文集. 第26巻、第1号. 1205-1210 (2003)
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[Publications] X.Zhang, T.Nakazawa, R.Zhang, I.Miura: "Sound absorption Properties of porous concrete"Proceedings of 6^<th> CANMET/ACI International Conference on Recent Advances in Concrete Technology. 379-394 (2003)
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[Publications] 三浦功, 中澤隆雄, 今井富士夫: "ポーラスコンクリートパネルの吸音特性について"平成15年度土木学会西部支部研究発表会講演概要集. 第1分冊. 528-529 (2004)