2003 Fiscal Year Annual Research Report
藻場造成を念頭に置いた藻場内外の流動機構と底質挙動の水理学的特性
Project/Area Number |
14550520
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
辻本 剛三 神戸市立工業高等専門学校, 都市工学科, 教授 (10155377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 幸一 神戸市立工業高等専門学校, 都市工学科, 教授 (80124064)
細山田 得三 長岡技術科学大学, 助教授 (70262475)
柿木 哲哉 神戸市立工業高等専門学校, 都市工学科, 講師 (50353298)
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Keywords | 藻場 / PTV画像計測 / 浮遊砂濃度 / 現地観測 / 水質 / 数値計算 |
Research Abstract |
本跡究は、海域に藻場を造成する際に必要な水理学的諸問題を解決するため、室内実験、現地観測、及び数値解析を行った.実験では統計的に耐えうる程度の画像が必要になるで、計測位相を6箇所で制御した(ゼロアップ、ゼロダウン、波の峰前後、波の谷前後).海草の先端付近で形成される鉛直流は、正負の渦度の相互作用により発生していることがわかり、これが藻場内外での運動量の交換に寄与している.流速計測と同じ手法で藻場内外の浮遊砂濃度の計測を行った.個々の粒子を数えることで濃度の算定を行った結果、8000ppm程度まで粒子数と濃度の線形性が保つことができるアルゴリズムを開発することができた.それにより、粒子の粒径の判別が可能となった. 藻場が繁茂している瀬戸内海の江井ケ鳥海岸において、流動、水質の変化を現地調査した.9月の藻場の衰退期であったが、藻場の有無による水質の違いを見出すことができた.特に昼間においては、光合成の作用によるPHの低下が顕著に見られた.水温の変化が藻場存在する場では,気温の変化よりも穏やかであり、水温の涵養作用がある.また、藻場内での流速成分の低下も確認できた。 現地の波動場及び流動場を再現するため、不規則波に対応できるブーシネスク方程式に方向スペクトルを用いた数値モデルを作成し、BAILARDによる砂移動量の式を適用して、地形データが得やすい新潟西海岸の地形変化の検討を行った.2次元平面実験と同程度の精度が数値計算でも得ることができた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 辻本剛三, 山田浩之, 柿木哲哉, 日下重幸: "画像計測による海草周辺の水理特性に関する実験的研究"海岸工学論文集. 50. 1091-1095 (2003)
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[Publications] Gozo Tsujimoto, Hiroyuki Yamada: "Hydraulic characteristics under model seagrasses by flow visualization using the PTV technique"Journal of Coastal Research Special Isuue. 36(In printed). (2004)
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[Publications] 大塚直, 竹原幸生, 水谷夏樹, 辻本剛三, 江藤剛治, 高野保英: "風波によるマイクロブレーキング現象の画像計測"海岸工学論文集. 50. 86-90 (2003)
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[Publications] 中尾幸一: "ビデオ画像による水中の砂粒子濃度の測定"神戸市立工業高等専門学校研究紀要. 42. 103-106 (2003)
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[Publications] 柿木哲哉, 辻本剛三, 山田浩之, 衣本准: "粒子画像抽出による浮遊砂濃度推定に関する研究"土木学会第58回年次学術講演会講演概要集. 2. 221-222 (2003)
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[Publications] 細山田得三: "新潟西海岸を対象とした多方向不規則波の伝播と漂砂の数値実験"河口研究. 9. 12-1-12-4 (2003)