2002 Fiscal Year Annual Research Report
交通安全のための社会実験導入に伴う直接・間接効果の評価に関する研究
Project/Area Number |
14550531
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
日野 泰雄 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40112528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 長裕 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20326250)
三谷 哲雄 流通科学大学, 情報学部, 助教授 (80289115)
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Keywords | 交通安全 / 社会実験 / 効果評価 / 住民参加 / 協働型安全対策 / 段階的施策導入 / 交通安全意識 / 地元協議会 |
Research Abstract |
研究計画に基づいて、本年度は、主に次の課題に取り組んだ。 1)交通安全を目的とした社会実験及び安全意識に関する研究事例の収集と整理:社会実験手法はかなりその適用例が増加してきているものの、そのほとんどがTDMを目的とした施策に関するものであり、交通安全に関する事例は団地内や地区の交通安全(環境)に関するものなどに限定されており、一般道路の交通安全に関する事例としては申請者らが1999年〜2001年にかけて実施した加古川地域の3事例以外には見受けられなかった。 2)事故多発箇所の対策効果に関する分析:大阪府における交通事故多発箇所に対して実施された対策箇所について、事故発生の変動特性を考慮するなど、その効果を把握するための各種の方法を提案し、その結果対策効果の認められなかった箇所を抽出した。 3)交通安全施設の認知と効果に関する分析:現地でのドライバーを対象とした調査から、目的を持って導入される交通安全施設に対する認知と理解不足の実態を把握するなど、今後の社会実験に導入する際の有益な知見を得た。 4)都市における自転車関連施設整備とその効果に関する分析:交通安全の観点を中心に、自転車利用による問題点を指摘するとともに、駐輪場等の施設整備が更なる需要を喚起する可能性を示し、近年の自転車利用促進策だけでは全体としての効果が期待できないことから、新たな実験的アプローチとその結果の考察が必要であることを提示した。 5)住民や学校関係者との協働型安全対策のための協議会設置とその進め方の検討:今年度の最重要課題であった協働型安全対策のための協議会を、加古川市と尼崎市で設置することができた。一部では交通行動調査を実施した。 6)横断歩行者を対象とした交通行動と意識に関する調査分析と実験的アプローチの提案:無信号横断歩道を対象とした歩車の行動と意識調査に基づいて、対策箇所と導入プロセスおよび実験的アプローチを提案した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 日野泰雄, 北澗弘康, 吉田長裕, 上野精順: "ドライバーからみた交通安全施設の認知状況と効果評価"第22回交通工学研究発表会論文報告集. 22巻. 33-36 (2002)
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[Publications] 日野泰雄, 原 信勝, 吉田長裕, 上野精順: "狭幅員道路における運転行動と認知誤差に関する調査研究"第22回交通工学研究発表会論文報告集. 22巻. 37-40 (2002)