2003 Fiscal Year Annual Research Report
コロイド粒子および溶存有機物による汚染土壌の浄化法
Project/Area Number |
14550545
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小松 登志子 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80034396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 則篤 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50294541)
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Keywords | 土壌コロイド粒子 / コロイド相 / 溶存有機物 / 有機性コロイド / コロイド通過特性 / 黒ボク土 / 豊浦砂 / 汚染物質輸送 |
Research Abstract |
コロイドによる汚染土壌の浄化法について検討するためには,化学物質のキャリアーとなるコロイド相(土壌コロイド,溶存有機物)が,どのように土壌内を移動するのかを明らかにする必要がある. 本年度の研究では,コロイドの流出特性と土壌通過特性を調べるため,黒ボク土と砂を用いた土壌カラム実験を行った.土壌は福島県黒ボク土と豊浦砂を用い,土壌カラムに供給するコロイド溶液は福島黒ボク土から人工雨水により抽出した.供給雨量は20mm/hrで,13時間ごと3回の降雨とした.測定項目はpH,EC,コロイド粒子(濁度),全溶存有機炭素(DOC),真の溶存有機炭素(RDOC)などである.土壌カラムはそれぞれ2本づつ作成しduplicateとした.得られた結果は以下の通りである (1)コロイド相の流出特性については以下のことが明らかとなった. 福島黒ボク土では,全コロイド粒子の流出は時間とともに増加する.DOCの流出は時間とともに減少し,その85〜95%がRDOCである.豊浦砂においては全コロイド粒子の流出は時間とともに減少し,流出濃度は黒ボク土に比べて微量である.DOCの流出濃度も低く,黒ボク土に比べておよそ1/4であり,RDOCの流出はほとんど見られなかった. (2)コロイド相の通過特性については以下のことが明らかとなった. 福島黒ボク土,豊浦砂のいずれにおいても供給したコロイド粒子の70〜90%が土壌あるいは砂にそれぞれ吸着あるいは捕捉される.したがって流出率は10〜30%となる. 溶存有機物の流出に関しては,黒ボク土においては流出する有機物の主成分はRDOCであり,有機性コロイドは微量である.豊浦砂においては,RDOCの流出はほとんどなく,流出有機物の主成分は有機性コロイドである.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 本下晶晴: "降雨による表層土壌カラムからのコロイド粒子と溶存有機物の流出特性"土木学会論文集. 706/VII-23. 61-76 (2002)
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[Publications] Motoshit, M.: "Colloid Release Velocities in Soil Columns during Short- and Long-term Multiple Irrigation Events."Proceedings of the International Workshop on Colloids and Colloid-Facilitated Transport of Contaminants in Soils and Sediments. No.80. 149-156 (2002)
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[Publications] Schelde, K.: "Diffusion-limited Mobilization and Transport of Natural Colloids in Macroporous Soil."Journal of Vadose Zone Hydrology. Vol.1,No.l. 125-136 (2002)
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[Publications] Motoshita, M.: "Soil Constituent Facilitated Transport of Phosphorus from a High-P Surface Soil."Soils and Foundations. Vol.43,No.3. 105-114 (2003)