2003 Fiscal Year Annual Research Report
飲料用PET容器の廃棄後プロセス環境負荷とコストの比較評価
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14550552
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
和田 安彦 関西大学, 工学部, 教授 (90026253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 加都子 神戸山手大学, 人文学部, 助教授 (10330507)
三浦 浩之 広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (80157437)
尾崎 平 関西大学, 工学部, 助手 (40351499)
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Keywords | PETボトル / LCA / LCC / 消費者意識 / 総合評価 / ボトルtoボトル / リユース / 回収率 |
Research Abstract |
昨年度実施したPETボトルリサイクルシステムの環境負荷・コストの定量及び消費者の意識調査結果をもとに,PETボトルのクローズドシステムを前提とした,今後のPETボトルリサイクルに関して検討を行った.具体的には,「リサイクルPETボトル」(ボトルtoボトル),「リユースPETボトル」,「バージン材PETボトル」(リサイクルなし)のケースの環境負荷とコストを比較し,市民意識も加えた総合評価を行った. (1)環境負荷評価 1)リサイクルを行わない場合よりもリサイクルやリユースを行う場合の方がCO_2排出量は小さく,リユースPETボトルのCO_2排出量が最も少ない. 2)PETボトルの回収率が高ければ(100%),リサイクル,リユースにより,現状よりもCO2_排出量は30〜40%削減可能である. (2)コスト評価 1)各PETボトルのコストは,回収率が高ければ(100%),リサイクルPETボトルのコストが最も安い. 2)リサイクル,リユースは,回収率が高ければ(100%)バージン材PETボトルのコストよりもそれぞれ15%,12%削減可能であるが,回収率が低い場合,リサイクル(回収率10%以下),リユース(同40%以下)すると現状よりも高コストとなる. (3)総合評価 1)各PETボトルの総合評価を行った結果,リサイクル,リユースの回収率が50%以下の場合,現在のバージン材PETボトルが最も評価が高く,50%より大きくなれば,リサイクルPETボトルの評価が最も高い. 2)リユースPETボトルは,回収率の向上とともに,リユースPETボトルの衛生面・安全面が担保された上での,市民の受け入れ度の向上が必要である. リサイクル,リユースを行う場合にもPETボトルの回収率が低くなると,バージン材を使用する量が増加し,環境負荷,コストの増大に繋がるため,回収率の向上が必要である.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岩本綾乃, 尾崎平, 和田安彦, 三浦浩之: "ペットボトルからの再生商品に対する市民評価"土木学会関西支部年次学術講演会. VII-10-1-VII-10-2 (2003)
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[Publications] 岩本綾乃, 尾崎平, 和田安彦, 三浦浩之: "リサイクルペットボトルに対する消費者評価"第14回廃棄物学会研究発表会講演論文集. 14. 87-89 (2003)
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[Publications] 岩本綾乃, 和田安彦, 尾崎平, 三浦浩之: "PETボトルの再生商品開発方向に関する研究"土木学会関西支部年次学術講演会. (発表予定). (2004)
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[Publications] 岩本綾乃, 尾崎平, 和田安彦: "PETボトルリサイクルの環境負荷定量に関する研究"土木学会第59回年次学術講演会. (発表予定). (2004)