2004 Fiscal Year Annual Research Report
建物鉄骨架構の制御発破解体過程の数値シミュレーション技法の構築
Project/Area Number |
14550570
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
近藤 一夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00116584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 宏章 広島工業大学, 工学部, 助教授 (80207224)
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Keywords | 制御発破解体解析 / 鉄骨架構 / ハイブリッド型応力法 / 弾塑性大変形解析 / 動的効果 |
Research Abstract |
本研究は、将来的な新しい建物解体伝の一つとして検討されている「制御発破解体法」の確立に関する基礎的研究として、ハイブリッド型応力法による発破解体過程の数値シミュレーション技法の構築と、それを用いた建物解体の最適化についての検討を目的としたものであり、本年度の主要な内容は、以下のようである。 1.前年度までに得られた研究成果を基に、平面剛節架構を対象に、これまで全く無視されていた慣性力、減衰力等の動的効果を考慮した数値シミュレーション技法の構築を行った。又、いくかの数値実験により、その精度、再現性や実用性の検証を行った。新たに開発した手法は、これまで静的に行われるとしてきた発破に伴う応力の解放を、倒壊メカニズム形成後あるいはその近傍に達して後については、等価な慣性力に置換したものであり、これにより、より信頼性の高い応答解を求めることが可能となると共に、倒壊メカニズム形成以後についての煩雑な制御アルゴリズムは不要となるため、その実用性は、飛躍的に向上した。 2.本研究で採用している、予め、架構にタイバーを設置し、ターンバックルを用いて倒壊させたい方向に強制的に力を加えるという方法は、慣性力、減衰力等の動的効果を考慮した場合についても十分有効に機能し、タイバー設置位置に配慮すれば、想定した倒壊モードで、安定して倒壊させうることを確認した。 3.新たに開発した動的効果を考慮した手法を用いて、工場建屋等のいくつかの弾塑性剛節架構について、発破形式や発破位置、又、発破順序やタイバー要素の設置形式等を変えた種々の数値実験を行い、前年度までの結果を比較して、動的効果を検討すると共に、建物解体に関する基礎データを収集した。
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Research Products
(3 results)