激震動応答崩壊を基準とするCFT多層剛節骨組の終局耐震性能に関する研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14550573
• Research Institution: Kumamoto University
• Principal Investigator: 最相 元雄 熊本大学, 工学部, 教授 (40040448)
• Keywords: 終局耐震性能 / コンクリート充填鋼管 / 強震動応答 / 復元力特性 / 鋼管亀裂 / 局部座屈 / 骨組崩壊 / 損傷率

Research Abstract

コンクリート充填鋼管多層骨組(CFT多層骨組)を対象として激震動応答崩壊の数値解析法を導き既に報告したが、その数値解析結果によると、鋼管亀裂が発生しCFT柱が脆性的に破壊する挙動が支配的要因となってCFT多層骨組は崩壊することが示された。したがって、本研究ではCFT多層骨組の崩壊を基準とした終局耐震性能を、CFT柱に発生する鋼管亀裂に注目して求めた。
これまでに実施したCFT柱の鋼管亀裂による終局破壊実験とCFT骨組の激震動応答崩壊解析によると、CFT柱の鋼管亀裂を決定付ける主たる設計要因として、CFT柱のコンクリート鋼管強度比、骨組の柱梁耐力比、層せん断耐力分布の3設計要因が存在することが示された。この結果に基づき各設計要因が互いに異なるCFT多層骨組を系統的に設計し、強震動の観測記録波(JMA-KOBE NS & UD 1995)及び地震応答スペクトル強度(SI)が同程度である模擬地震波に対して各骨組の地震応答を数値解析するとともに、本研究で導入したCFT柱の鋼管亀裂損傷率でCFT多層骨組に発生した損傷を表わすことによってCFT骨組の終局耐震性能を評価した。また、解析結果から上述の3設計要因との関係で表した耐震性能式を導き、最終的にはCFT多層骨組の崩壊を基準とした終局耐震性能式として提案した。

Research Products

• [Publications] M.Saisho, M.Kato, S.Gao: "Local Buckling of CFT-Column under Seismic Load"Proceedings of 13^<th> World Conference on Earthquake Engineering. 2614. 1-15 (2004)
• [Publications] M.Saisho, K.Goto: "Ultimate Earthquake Resistant Capacity of CFT-Frame"Proceedings of 13^<th> World Conference on Earthquake Engineering. 2613. 1-15 (2004)
• [Publications] M.Saisho: "Dynamic Collapse of CFT-Frame under Extremely Strong Ground Motion"Proceedings of 13^<th> World Conference on Earthquake Engineering. 1877. 1-15 (2004)
• [Publications] M.Saisho, D.Hayamichi: "Dynamic Restoring Force Model of RC-Column under Seismic Load"Proceedings of 13^<th> World Conference on Earthquake Engineering. 1867. 1-14 (2004)
• [Publications] 最相元雄, 中山隆文, 高淑雲: "コンクリート充填円形鋼管柱の鋼管局部座屈に関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第567号. 189-196 (2003)
• [Publications] 最相元雄: "強震動を受けるコンクリート充填鋼管多層骨組の損傷と終局耐震性能に関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第577号. 137-144 (2004)