2002 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート造内部梁・柱接合部の破壊性状への接合部アスペクト比の影響
Project/Area Number |
14550578
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
上村 智彦 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00052879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 静雄 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (90092569)
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Keywords | 鉄筋コンクリート構造 / 内部接合部 / アスペクト比 / 破壊性状 / 接合部終局強度式 / 柱せん断終局強度式 |
Research Abstract |
本研究は、内部梁柱接合部の形状で多く見受けられ、接合部の力学的挙動を考える上で基本的に把握しておくべき形状因子である、接合部アスペクト比(梁せい/柱せい)について検討するものである。本検討では、接合部のアスペクト比、即ち、柱せいを一定とし、梁せいの変化が接合部の破壊性状、特に接合部終局耐力に与える影響を実験的に把握することを目的とする。試験体は、内部梁柱接合部試験体4体で、梁せいを実験変数とする。接合部せん断入力量の値は、基準となるアスペクト比が1.0の値の試験体が接合部破壊となる接合部せん断入力量で、全試験体とも、この基準となるアスペクト比1.0の試験体の梁主筋量と同じである。 結果として以下のような知見が得られた。 1.アスペクト比「1.0」の基準試験体を、既往のアスペクト比1.0近傍の実験データに基づく接合部強度式を用いて設計した結果、同試験体は、接合部破壊を生じた。基準試験体と同じ梁主筋量を配筋したアスペクト比の大きい試験体(アスペクト比:1.6、2.0)においても、接合部破壊型となった。 2.アスペクト比が大きくなるに従って、接合部破壊時の接合部せん断力の値は減少する傾向が見られた。 3.接合部で破壊したアスペクト比「1.0、1.6、2.0」の各試験体の最大耐力は、既往の接合部終局強度式で求めた値との対応は見られなかった。そこで、接合部応力状態とせん断破壊型の柱の応力状態との類似性を考慮し、最大耐力の評価を試みた。その結果、接合部を柱の一部と見なし、柱のせん断終局強度式を適用し評価できることが得られた。
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Research Products
(2 results)