2002 Fiscal Year Annual Research Report
人間-環境系のデザインを支援するインタラクティブな設計環境の開発に関する研究
Project/Area Number |
14550627
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
門内 輝行 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90114686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 忠正 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (00278045)
村山 武彦 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00212259)
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Keywords | 人間-環境系 / デザイン / 設計環境 / インタラクション / コラボレーション / 都市景観 / データベース / シミュレーション |
Research Abstract |
21世紀を迎えて、大量生産・大量消費を基調としたデザインが行き詰まり、ポスト工業化社会にふさわしいデザインの役割が注目されるようになっている。そこでは、新しい事物を創り出すよりも、多種多様な要素の関係をデザインすることにより、生活の質の向上をもたらすことが求められている。 本研究の目的は、a.こうした人間-環境系のデザインの基本原理を明らかにすると共に、b.それを支援するインタラクティブな設計環境を開発することである。本年度の研究成果は次の通りである。 (1)人間-環境系のデザインの基本原理の解明;ケーススタディの分析を通して、与条件を問い直すところから始めて、つくられたものが実際に使用され、その結果がデザインにフィードバックされていくマクロなブロセスの仕組みを明らかにした。 (2)インタラクティブな設計環境の開発プログラムの策定;人間-環境系のデザインの領域として、多種多様な要素の集合からなる(歴史都市・京都と現代都市・東京の)都市景観をとりあげ、領域指向設計環境(domain-oriented design environment)の開発プログラムを作成した。 (3)領域指向設計環境のためのデータベースの構築;都市景観デザインは、既存の都市景観に何らかの変更を加えることである。そこで環境形成の営みによって景観がどのように変化するかを検討するために、都市景観に関するデータベースを構築した。 (4)GIS・CAD・CGを活用したシミュレーション・システムの構築;CAD・CGのソフトウエア、GIS(地理情報システム)を導入して、多くの主体のコラボレーションによる都市景観デザイン(保存・再生・創造を含む)を展開することを可能にするシミュレーション・システム(設計環境の主要なツール)の開発を進めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 門内輝行: "デザイン方法論の展開"日本学術会議・設計工学シンポジウム「21世紀のデザイン・ビジョン」講演論文集. 1-10 (2002)
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[Publications] 門内輝行: "21世紀のデザインビジョン提言"日本学術会議・設計工学シンポジウム「21世紀のデザイン・ビジョン」講演論文集. 129-132 (2002)
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[Publications] 門内輝行: "建築・都市への記号論的アブローチと街並み記号論の展開"デザイン学研究. 第10巻1号. 13-29 (2002)
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[Publications] 門内輝行: "人間-環境系のデザインの展望-21世紀のデザインビジョン"新建築. 第78巻1号. 94-97 (2003)
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[Publications] 門内輝行: "コラボレーティブ・デザイン-情報の共有と創発的デザイン-"第6回設計方法シンポジウム資料集. 4-7 (2003)
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[Publications] 門内輝行: "建築・都市計画のための空間計画学"井上書院. 168-178 (2002)