2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノテクノロジー技術を利用した高性能繊維の設計とその全方向力学特性の評価
Project/Area Number |
14550677
|
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
山下 義裕 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (00275166)
|
Keywords | ナノテクノロジー / ナノ繊維 / エレクトロスピニング / ねじり測定 / 二軸測定 / カーボンナノチューブ / 引張弾性率 / 引張強度 |
Research Abstract |
ナノファイバーを作製するためにエレクロトスピニング法を利用した。これはポリマー溶液に高電圧を負荷することでポリマー繊維状に紡糸する方法である。この方法によって10〜1000ナノメートルの直径もつ有機繊維を紡糸できる。これまでにポリ乳酸、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリルなどの有機繊維や熱可塑性エラストマー、シルクなどのナノファイバーを紡糸した。さらにこれらの繊維中にカーボンナノチューブを分散させることでより高強度化できるのみならず、高機能性を発現することが可能になる。この手法はナノオーダーからミクロンオーダーまでの繊維を容易に作ることが可能である。 これらの繊維の力学特性を測定するために2台の装置を導入した。1つは高感度ねじり疲労測定機である。これはナノオーダーの繊維のねじり疲労試験を行うための試験機である。繊維の力学特性は引張強度や弾性率が注目されやすいが、繊維のトータルの性能はねじり弾性率やねじり強度に強く反映される。ねじり特性が優れた繊維が真に力学的にバランスのとれた繊維といえる。しかしこれまでミクロンオーダーの測定はできてもナノオーダーでねじり特性を測定できる装置はなかった。今回導入した装置によりこれが可能になった。また超小型二軸試験機はナノ繊維からなる不織布を試験するための装置であり、実用的に膜状の試料の強度を探るのに有益である。これまではゴムや織物用の試験機しかなかったが今回の試験に機より詳細な測定が可能になった。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] S.Kawabata, M.Niwa, Y.Yamashita: "Recent developments in the evaluation technology of fiber and textiles : Toward the engineered design of textile performance"Journal of Applid Polymer Science. 83. 687 (2002)
-
[Publications] S.Kawabata, Y.Kawashima, Y.Yamashita, A.Tanaka: "Bending Property of the Single Wool Fiber"Proceedings of the 31th Textile Research Symposium at Mt. Fuji. 31. 211 (2002)
-
[Publications] Yoshihiro Yamashita, Hidenori Noda, Akira Tanaka: "Mechanical Property of PAN Based Carbon Fiber with Different Burning Temperature"TEXCOMP-6 International Conference on Textile Composites. 6. (2002)
-
[Publications] Y.Yamashita, A.Tanaka: "Torsional Fatigus Characteristic of PBO Single Fiber"Proceedings of the Tenth U.S.-Japan Conference on Composite Materials. 10. 878 (2002)
-
[Publications] Y.Yamashita, H.Yamada, A.Tanaka, S.Kawabata: "Thermal Conductivity of Plain Weaves Fabric Which Consists of High Strength Plain Fiber"Design, Manufacturing and Applications of Composites, Proceedings of the Fourth Joint Canada-Japan Workshop on Composite. 4. 184 (2002)