2005 Fiscal Year Annual Research Report
異なる三手法を適用した二オブおよびタンタルシリサイドの標準生成自由エネルギー測定
Project/Area Number |
14550722
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤原 弘康 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (10238602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 幸富 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (80111920)
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Keywords | シリサイド / ニオブ / タンタル / モリブデン / タングステン / 標準生成自由エネルギー / 熱力学 / 起電力測定 |
Research Abstract |
本研究では起電力法と化学平衡法ならびにクヌーゼン流出法により、ニオブまたはタンタルのシリサイドの標準生成自由エネルギーを実測することを目的とした。ニオブ-シリコン系、タンタル-シリコン系には、それぞれ、2つ、4つの金属シリサイドが存在することが知られているが、研究期間において、それら全てのシリサイドについての標準生成自由エネルギーの測定を行った。 特にリチウムケイ酸塩電解質を用いたシリコン濃淡電池で金属シリサイドの標準生成自由エネルギーを測定する手法について、その有効性が確認されたため、研究の目的に若干の修正を加えて、同実験手法をモリブデン-シリコン系およびタングステン-シリコン系に発展的に適用し、同系に存在するシリサイドの標準生成自由エネルギーの実測を行った。さらに、環境半導体として近年注目されている鉄ダイシリサイドを含む鉄-シリコン系への同法の適用を試みた。鉄-シリコン系ではナトリウムケイ酸塩を電解質として用いる試みを行ったが、リチウムケイ酸塩を電解質として用いる場合と電極反応に大きな差が見られることがわかった。 これらの成果として、すでにニオブ系(J.Electrochem.Soc.,150(2003), No.8,pp.J43/J48)、タンタル系の一部(J. Physics and Chem of Solids,66(2005),pp.298/302)、タ ングステン系(J.Alloys and compounds,391(2005),pp.307/312)での測定結果を公表し、モリブデン系ではモリブデン相へのシリコンの固溶と5モリブデン3シリコンの非化学量論性に起因するデーターの扱いについて検討を加え、現在、投稿準備中である。
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