2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550736
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松坂 修二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10219420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 弘昭 京都大学, 工学研究科, 教授 (90026310)
|
Keywords | 分級 / 粒子 / 付着 / 摩擦 / 二軸ローラー / 跳躍運動 / 高速カメラ |
Research Abstract |
機能性微粒子の特性を最大限に発揮させるためには、粒子径を厳密に揃える必要がある。本研究では、球形粒子を1ミクロンの精度で分級するために二軸ローラーを用いる分級装置を製作した。本装置は粒子をためておくホッパー、個々の粒子を連続供給する小型フィーダー、分級用テーパー・スリットを形成する二軸ローラー、スリットから落下した粒子をサイズ毎に分けて回収する容器から構成される。粒子は、テーパー・スリット上を安定に移動させる必要があり、粒子とローラー壁との付着および摩擦を低減するために粒子に回転運動を与える工夫がなされている。なお、ローラーの回転方向および回転速度は任意に変更することができる。ローラーのスリット間隔は、分級精度を決める最も重要な部分であり、レーザー変位計を用いて1ミクロン以下の精度で校正した。本装置の基本性能を把握するため、100〜600ミクロンの大きさの粒子を用いて、ローラー・スリット上の粒子の挙動を観察した結果、粒子が重力方向に転がりながら移動するときの速度は、ローラーの角速度およびローラーの傾斜角の正接に比例することが分かった。また、1/8000秒の高速カメラを用いて粒子の挙動を連続的に録画して画像解析を行った結果、粒子はローラー・スリット間を単純に転がるのではなく、微小な跳躍運動を繰り返していることが分かった。ローラーの角速度等の操作条件は、微小な跳躍運動の頻度や大きさに影響を与えるので、粒子の分級精度と処理速度の最適条件を求めるには、微小跳躍運動の制御が重要と言える。
|