2002 Fiscal Year Annual Research Report
脂質抗酸化による食品劣化・生体老化防止に対する植物由来ポリフェノールの実用化
Project/Area Number |
14550740
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
河野 恵宣 宮崎大学, 工学部, 教授 (10040974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩盛 弘一郎 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80235506)
幡手 泰雄 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00038051)
|
Keywords | 抗酸化剤 / 過酸化物 / マイクロカプセル化 / 連鎖反応 / 生分解性ポリマー / リン酸3カルシュム |
Research Abstract |
気泡塔型反応器を使用して、60℃においてスクワレンおよびオレイン酸の酸化反応速度を測定し、送入する酸素分圧の影響を検討した。先に提案した反応機構に基づき、誘導期では過酸化物濃度に無関係、加速期においては過酸化物濃度に一次反応として両過程の速度定数を決定した。両過程とも速度定数は酸素濃度が大きいほど大きくなる。しかし酸素濃度依存性について定量的に満足な速度機構を得ることができなく、更に検討する必要がある。一方、誘導期における過酸化物生成濃度が極小であり直接的な滴定法では定量的検討が出来ない。筆者らは、誘導期における酸素吸収速度を測定して、酸化速度を連続的に測定する反応装置によって過酸化物の微小な変化を解析した。その結果、酸化反応が連鎖的に進行し、誘導期において抗酸化剤の影響が表れ、加速期においては抗酸化剤の影響がないことが明らかとなった。また、抗酸化剤の過剰な添加が酸化促進を引き起こす現象から、抗酸化剤のマイクロカプセル化による使用とその徐放速度制御を検討した。先ず、生分解性ポリマーを骨格とした、抗酸化剤内包マイクロカプセル調製法を検討した。このため親油性物質内包したの油/水エマルションの液中乾燥法によって、生分解性ポリマーを骨格としたマイクロカプセルの調整とその機能性付与に関する検討を行った。マイクロカプセルの平均粒径はエマルション粒径の5倍程度と大きくなり、粒子形成過程でエマルションの合一が起こり、その合一性は添加する分散安定剤(リン酸カルシュウムやポリビニールアルコール等)とその量によって異なる。本検討では20〜200μmのマイクロカプセル微粒子調整が可能であり、平均粒径はポリマー濃度、油相体積分率、界面活性剤およびその濃度、内包物濃度によって変化することがわかった。今後、抗酸化マイクロカプセル化剤を用いて、内包物の徐放性を利用した抗酸化操作の検討と植物由来ポリフェノール内包マイクロカプセルによる実用化を検討する。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Y.KAWANO, K.SHIOMORT, S.KIYOYA A, Y.HATATE: "Development of Semi-batch Preparation Sustem for Microcapsul es"J. Chemical Industry and Engineering (China)). 53. 269-270 (2002)
-
[Publications] S.KIYOYAMA, K.SHIOMORI, Y.KAWANO, Y.HATATE: "Entrapment Efficiencies of Inorganic Salt into Cross-lonked or Biodegradable Microcapsules"J. Chemical Industry and Engineering (China)). 53. 273-274 (2002)
-
[Publications] K.Kiyoyama, Y.Kawano, K.Shiomori, Y.Hatate: "The Recovery of Organic Acid and by Degradatable Microcapsules Entrapped Both Extractant and Adsorbent"Proc. 2002 Kyusyu/Korea/Taipei Chem. Eng. Conf.,. (CD-ROM). (2002)
-
[Publications] H.Hatate, K.Yamamoto, Y.Kawano, Y.Hatate: "Reduction of Antioxidant Activity of Using Fish Liver Microsome s-Development A New Experiment Animal Substituted for Rat"Poc. 2002 Kyusyu/Korea/Taipei Chem. Eng. Conf.,. (CD-ROM). (2002)
-
[Publications] Y.Kwano, K.Kido, K.Shiomori, S.Kiyoyama, H.Hatate: "Semi-batch System for Preparation of Microsphere with Vibrom ixer Type System Reactor and Emulsion"Proc. 9th APCChE Congress,. (CD-ROM). (2002)