2002 Fiscal Year Annual Research Report
担持貴金属系脱硫触媒上での水素及び有機硫黄化合物の活性化機構の解明
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14550757
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉岡 正敏 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80001329)
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Keywords | 貴金属 / メソポーラスシリカ / 脱硫触媒 / 水素 / チオフェン類 / 活性化 / 反応機構 / 触媒設計 |
Research Abstract |
新規の高活性脱硫触媒を開発するために、メソ多孔体であるメソポーラスシリカMCM-41に種々の貴金属(NM=Pt, Pd, Rh, Ru)を5wt%担持した触媒を調製して、チオフェンの水素化脱硫(HDS)反応に対する活性(350℃)を検討した。なお、脱硫反応生成物は申請のガスクロマトグラフで分析した。 その結果、担持した貴金属の活性の序列はPt>Pd>Rh>>Ruであり、水素化能の高い貴金属ほど高い水素化脱硫活性を示した。また、MCM-41に吸着したチオフェンの赤外吸収スペクトルから、チオフェンはMCM-41表面の酸点、すなわちシラノール基(Si-OH)と相互作用して吸着し活性化されることが明らかとなった。また、種々の実験から水素は貴金属上で活性化されてスピローバー水素になることがわかった。これらのことから、貴金属/MCM-41触媒によるチオフェンのHDS反応では、貴金属上で生成したスピローバー水素がMCM-41の表面シラノール基(弱い酸点)との相互作用で活性化されたチオフェン分子を攻撃することにより進行することを明らかになった。したがって、より高活性な貴金属担持MCM-41系脱硫触媒を設計開発するためには担体であるMCM-41の酸性質の向上させるとともに触媒上の貴金属の水素化能を向上させることが重要である。 さらに、これらの基礎的知見を基にしてより高活性な貴金属担持MCM-41触媒の設計を試みた。すなわち、MCM-41の酸性質を向上させるためにMCM-41の細孔内をアルミナで修飾したアルミナ修飾MCM-41(Al_2O_3-MCM-41)を調製した。これを担体とする貴金属担持Al_2O_3-MCM-41触媒を調製してチオフェンのHDS反応を行ったところ、予想通り貴金属/Al_2O_3-MCM-41触媒は貴金属/MCM-41触媒よりも著しく高いHDS活性を示した。この原因はアルミナ修飾によりMCM-41上に生成した強い酸点、すなわちブレンステット酸点にチオフェン分子が吸着してより活性化されるために、高いHDS活性が得られたものと結論した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Sugioka 他: "Catalytic performance of mesoporous silica SBA-15-supported noble metals for thiophene hydrodesulfurization"Studies in Surface Science and Catalysis. 142. 739-746 (2002)
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[Publications] M.Sugioka 他: "Catalytic activities of noble metals supported on zeolites and related materials for hydrodesulfurization of thiophenes"Journal of Japan Petroleum Institute. 45・6. 342-354 (2002)
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[Publications] M.Sugioka 他: "Catalytic performance of noble metals supported on Al_2O_3-modified mesoporous silica MCM-41 for thiophene hydrodesulfurization"Applied Catalysis A, General. (発表予定).