2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14550764
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀内 淳一 北見工業大学, 工学部・化学システム工学科, 教授 (30301980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 清志 北見工業大学, 工学部・化学システム工学科, 教務職員 (90333666)
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Keywords | プロテオーム解析 / 2次元電気泳動 / リジン発酵 / 最適化 / タンパク動態解析 / 前処理 |
Research Abstract |
平成14年度:リジン生産菌培養実験と2次元電気泳動解析 【目的】リジン生産プロセスを対象に、2次元電気泳動を用い、リジン生産菌の遺伝子産物の定量・定性を行い、その経時的変化を追跡する。本年度は、再現性のあるデータの取得と精度向上を実現するため、最適な菌体の前処理方法を検討し、2次元電気泳勒データを取得する。 【実験方法】菌株にはリジン生産菌であるBrevibacterium flavum(ホモセリン要求株)を用いた。容積5Lの小型発酵層を用い培養を行った。培養開始12時間後(増殖期、菌体濃度約8g/l)にサンプリングを行い、培養液を遠心分離し菌体を回収した。回収した菌体を0.05Mリン酸バッファーで懸濁し、0.1mmのガラスビーズと種々の割合で混合しポルテックスで撹拌を行い、菌体内のタンパク質を抽出した。二次元電気泳動にはMultiphor II(Amersham Biosciences)を使用した。一次元目は固定化pHゲルストリップを使用し、タンパク質をpH3〜10の範囲で等電点によって分離した。二次元目は分子量1万〜20万の範囲で分離した。分離したタンパク質は銀染色によって可視化した。 【結果】回収菌体とガラスビーズを種々の割合で混合しタンパク質を抽出について検討した結果、菌体とガラスビーズを3(ml):3(ml)すなわち、1対1の割合で混合したとき最も効率的なタンパク質の溶出が見られた。この抽出タンパク質を用いて二次元電気泳動を行った結果、pH3〜6および分子量1万〜20万の領域においては、明瞭なスポットが確認され、良好なタンパク質の分離が確認された。観察可能なスポット数は100程度であった。しかしながらタンパクのスポットが不明瞭な領域が存在すること、定性できるスポット数がまだ不十分であるなどの問題があり、今後これらの点について検討を進める予定である。
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Research Products
(1 results)