2002 Fiscal Year Annual Research Report
メタンハイドレイトの生成・分解および貯蔵・輸送時の安定性に関する基礎研究
Project/Area Number |
14550864
|
Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
古林 義弘 崇城大学, 工学部, 教授 (00234857)
|
Keywords | メタンガスハイドレイド / 水和物 / 生成・分解 / 貯蔵・輸送 / 安定性 |
Research Abstract |
1.低温圧力容器の設計と製作 設計圧力20MPaのステンレス製高圧実験装置を製作した。採光と観察用の耐圧ガラス窓を上下2段計8個設け写真撮影を行う。ガス,水和物および水の各レベルに応じて3段の温度センサーおよび圧力センサー取り付け。メタンガスの供給は容器の上部および下部の2箇所から行い,それぞれ,ガス-水の界面を静置した場合,および気泡状態で攪拌した場合に対応出来るようにした。 2.ガスおよび水供給系 水は自然ヘッド差を利用した注入方式として装置構造の簡略化と操作の確実性を図った。高圧メタンガスはボンベから,容器上部,或いは下部の一方から内部を空気パージしながら所定圧力まで供給。従って純メタンガス供給であるが,容器内では10^<-4>-10^<-5>程度の残留空気が存在する。気泡供給時には攪拌器の回転数操作で大気泡から小気泡までを調整できる。 3.メタンガスハイドレイト生成実験 (1)ガスを上部から供給し、気液界面を静置してP=5-6MPa, T=2-5℃に維持。数分で界面にハイドレイト生成が認められ、数時間単位で厚みが増加し,最大20-30mmに到達後は成長止まる。 (2)ガスの飽和溶解水を作り,それを徐冷する。(1)と同様に先ず数分で界面に水和物生成。あと同様に成長して厚みが増し,一定厚さに達すると成長止まる。今後(1)との相異を把握したい。 4.地殻内ハイドレイト生成シミュレーション (1)容器内に直径数mmの予め水で濡らした小石を入れP=5-6MPaまでガス供給の後冷却。所定の温度に達すると数分で小石表面にハイドレイト膜が生成されることを確認。 (2)(1)に水を入れ,P=5-6MPaまでガス供給の後冷却。所定の温度に達すると数10分で水面に近い小石同士の隙間にハイドレイト膜が生成されることを確認。 今後さらに各種条件での実験と、定量的な実験結果の整理を行いメタンハイドレイトの特性把握を行う。
|