2002 Fiscal Year Annual Research Report
ベックツイン舵システムを装備した船舶の操縦性能に関する研究
Project/Area Number |
14550865
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Research Institution | Yuge National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
湯田 紀男 弓削商船高等専門学校, 商船学科, 助教授 (50332078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 博善 大阪大学, 大学院・工学研究科・船舶海洋工学専攻, 助手 (00252601)
長谷川 和彦 大阪大学, 大学院・工学研究科・船舶海洋工学専攻, 教授 (60106804)
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Keywords | ベックツインラダー / Rudder / VecTwin |
Research Abstract |
近年内航船舶においてベックツイン舵を装備した船舶が増えてきている.ベックツイン舵は,前進方向のみに回転する固定ピッチプロペラの直後に装備され,2枚の舵を所定の舵角に操舵することによって,プロペラ後流の向きを360[deg.]にわたって変えることができる.船はその反力で前進,後進,停止,横流れ,及び回頭の操縦運動が可能となる.特に典型的な操縦モードには11種類がある.ベックツイン舵を装備した船舶は低速時,及び港内操船,特に入港,出港に高い操縦性能を発揮し,操船者に有用であると思われるが,舵角と操縦モードの関係は必ずしも十分に説明されているわけではない.そこでベックツイン船の各操縦モードについてベックツイン舵に働く流体力を大阪大学研究用風洞及び,総合水槽において計測を行った.また,風洞においては舵周りの流れの可視化を行った. (1)風洞実験:ベックツイン舵(非対称舵型)と対称舵型の2種類について舵に働く流体力の計測を行った.計測は2枚の舵各々についての,揚力,抗力,モーメントについて計測を行なった.その結果,各操縦モードにおける舵に働く流体力に関する特徴を得ることができた. (2)水槽実験:ベックツイン舵システムを装備した模型船を曳航し,各操縦モードにおいて船体に働く流体力の計測を行なった.その結果,各操縦モードにおける船体に働く流体力に関する特徴を得ることができた. (3)可視化実験:風洞において各操縦モードにおける舵周りの流れの可視化実験を行なった.可視化実験はスモークワイヤー法により行い,2枚の舵周りの複雑な流れを可視化することを試みた. 現在,以上の実験結果を解析中であり.また,近日行なう回流水槽を用いた可視化実験の準備中である.
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