2003 Fiscal Year Annual Research Report
メタンハイドレートの圧力誘起構造変化とその超高圧資源貯蔵技術への応用
Project/Area Number |
14550871
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
八木 寿子 (平井 寿子) 筑波大学, 地球科学系, 講師 (60218758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 佳孝 産業技術総合研究所, エネルギー利用研究グループ, 主任研究員
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Keywords | メタンハイドレート / 高圧構造 / ダイヤモンドアンビル / filled ice構造 |
Research Abstract |
メタンハイドレートは、海洋底堆積物に全地球規模で分布し、日本近海にも石化燃料の100年分の埋蔵が確認されており、エネルギー資源問題の鍵を握る物質として注目されている。従って、メタンハイドレートの高圧下における挙動、特に、生成から高圧分解、また、その間の水和数変化、構造変化を知ることは、エネルギー資源問題に対して緊急の課題であるとともに、水-メタン系の物質科学を理解する上にも重要である。本研究では、メタンハイドレートの採掘・貯蔵技術開発に関する基礎データを得るため、ダイヤモンドアンビルセルを用い、超高圧下の挙動をX線回折、ラマン分光、及び、光学顕微鏡によるその場観察によって明らかにすることを目的としている。メタンハイドレートの10万気圧までの挙動は、報告者等によって明らかになっているが、昨年度は、10万気圧から80万気圧までの高圧実験をおこない、メタンハイドレートの高圧相であるfilled ice構造(斜方晶系)は少なくとも50万気圧まで保たれ、それ以上の圧力で状態変化することが明らかとなった。また、このfilled ice構造において、水素結合が対称化していることが示唆され、観察された状態変化は水素結合の対称化に誘起される構造上の変化と推察された。
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Research Products
(1 results)