2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560015
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
村山 盛一 琉球大学, 農学部, 教授 (80045111)
|
Keywords | F1雑種 / ヘテロシス / 日印交雑 / Aus品種 / 種子稔性 |
Research Abstract |
一般に、日印交雑F1雑種は種子稔性が低い。しかし、従来の研究でインド型品種の中でも、Aus系統は日本型の栽培品種との間に性的親和性があり、両者のF1雑種で高い種子稔性を示す組み合わせの存在が明らかにされている。そこで、本研究では、日本型品種とAus品種との間のF1雑種を作出して、乾物重、種子稔性、収量および収量形質におけるヘテロシスについて検討するとともに、収量と収量形質との関係を明らかにするために、圃場実験を実施し、以下のような結果を得た。 F1雑種は親品種よりも早く開花し、穂首分化期および登塾期の乾物重では正のヘテロシスを示した。また、1株稔実粒数、種子稔性および収穫指数に関しては、全組み合わせ平均では負のヘテロシスを示したが、いくつかの組み合わせのF1雑種では、正のヘテロシスが認められた。以上のことは、Aus品種との日印交雑により、収量で高いヘテロシスを示すF1雑種の育種の可能性が高いことを示している。 F1雑種では、1株穂数、1穂籾数が多くなり、その結果、収量が高くなったと思われる。1株収量と種子稔性との間には有意な正の相関が認められた。多くのF1雑種では、種子稔性が低くなり、そのためにF1雑種の高収量は収穫指数の大きさよりもむしろ高い乾物生産によってもたらされたと考えられる。
|
Research Products
(1 results)