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2002 Fiscal Year Annual Research Report

昆虫遺伝子の重複と分化

Research Project

Project/Area Number 14560047
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

伊藤 雅信  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (60221082)

Keywords遺伝子重複 / カイコ / アルカリ性フォスファターゼ / 転移因子
Research Abstract

カイコの2つのアルカリ性フォスファターゼ遺伝子(Alp-mとAlp-s)を、青熟系統の遺伝子ライブラリーより単離し、それぞれの構造を決定した。その結果、2つの遺伝子が同一染色体上でクラスターを形成していることを明らかにした。A/p遺伝子のクラスターは第3染色体の先端付近に位置すると考えられた。
クラスター内両遺伝子の転写方向は同じで、上流からA/p-m、A/p-sの順で並んでいた。両遺伝子はともに5つのエクソンに分断されており、対応するエクソン間のアミノ酸同一性は、60-79%と比較的高い値を示したが、一方イントロンでは、相対位置が対応しても長さが著しく異なり、塩基配列の相同性は認められなかった。介在配列の大きさは系統によって差が見られ、青熟タイプ(3.9kb)、C124タイプ(5.0kb)、大巷上(7.8kb)の3タイプに分けられた。この多型は、2つのDNA領域(1.1kbと2.8kb)の挿入/欠損により説明される。いずれの領域とも、両端に6塩基の同方向反復配列を有しており、内部には不完全ながら既知の転移因子(Bm1. HOPE. Kurosawaなど)と相同性を示す部分が複数存在する。これら2つのDNA領域が、何らかの機構により一つの転移因子単位として機能した可能性が示唆された。
Alp-m遺伝子の上流側には各介在配列との相同部分が見られないことから、カイコでは2つのAlp遺伝子が重複現象によりクラスターを形成した後、介在配列の構造多型を生じたと考えられた。
これら成果の一部は、報文としてMol.Gen.Genom.誌へ投稿中。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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