2002 Fiscal Year Annual Research Report
森林伐採跡地における崩壊発生モニタリングの適用と発生予測モデルの作成
Project/Area Number |
14560115
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
執印 康裕 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (60221305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 延亮 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (10323479)
堀田 紀文 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00323478)
鈴木 雅一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10144346)
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Keywords | 森林皆伐跡地斜面 / 表層崩壊 / 飽和・不飽和浸透 / 気象・水文モニタリング / 画像モニタリング / インターネットカメラ |
Research Abstract |
本研究の対象試験地として、東京大学千葉演習林袋山沢を設定した。当該流域は、対照流域法を適用する試験地として設定され、各約1haの流域面積をもつ隣接するA, Bの2小流域より構成されている。1998年12月から1999年5月にかけてB流域が皆伐されており、このB流域を中心に、表層崩壊発生時における斜面の動態を把握するためのモニタリングシステムの構築および適用試験を行った。 実施したモニタリング項目の主なものは、(1)気象・水文モニタリング(降雨,気温,土壌水分,地下水位)(2)カメラによる画像モニタリングの2項目である。(1)の気象・水文モニタリングについては降雨の斜面への飽和・不飽和浸透に伴う斜面内土層の水分動態を崩壊直前まで把握するため、崩壊発生時においても、そのデータが失われることがないよう、データ記録装置を各センサーから離れた安全な尾部の斜面部位に設置し観測するシステムを構築した。また(2)の画像モニタリングについては、当初、ビデオカメラによるモニタ方式を予定していたが、長期間安定して作動させるためには、大容量のバッテリーが必要とされ、商用電源がない当該試験地においては不適であること、また記録画像の容量が膨大になること等を考慮し、インターネットカメラによる画像記録方式を採用した。本画像モニタシステムは、電源として太陽電池方式を採用することによって長期間の安定動作が可能なものとなっている。またカメラの作動は転倒マス雨量計に接続されたロガーによって制御されており、これにより降雨開始時刻及び積算降水量に応じた任意の時間インターバルでの画像取得が可能なシステムとなっている。以上のシステムを当該年度において森林皆伐跡地斜面に適用し、その試験を行っているところである。
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