2002 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ基を有するセルロース誘導体の調製と機能化に関する検討
Project/Area Number |
14560136
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高野 俊幸 京都大学, 農学研究科, 助教授 (50335303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中坪 文明 京都大学, 農学研究科, 教授 (10027170)
上高原 浩 京都大学, 農学研究科, 助手 (10293911)
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Keywords | セルロース / キトサン / 金属吸着性 / 近赤外線吸収性 |
Research Abstract |
申請書の本年度の研究計画に従い、アミノ基を有するセルロース誘導体の合成、およびアミノ基への選択的導入反応について検討した。その結果、アミノ基を有するセルロース誘導体として、セルロースから3段階の反応で、6-アミノ-6-デオキシセルロースを得ることに成功した。また、得られた6-アミノ-6-デオキシセルロースは、フェニルチオイソシアネートと反応させることにより、アミノ基のみを選択的にN-フェニルチオカルバモイル化することが可能であった。 また、得られた6-アミノ-6-デオキシセルロースと6-(Nフェニルチオカルバモイル)アミノ-6-デオキシセルロースについて、キトサン、およびN-フェニルチオカルバモイル化キトサンと共に、金属吸着性試験(ニッケル、コバルト、カドミウムの3種の金属イオン)を行ったところ、6-アミノ-6-デオキシセルロースが、特異的に、カドミウムイオンに対して選択的吸着性を示すことが判明した。また、6-(N-フェニルチオカルバモイル)アミノ-6-デオキシセルロースと銅化合物の混合物を加熱溶融させたところ、水色の粉末から濃緑色の溶融物に変化し、近赤外線吸収性を示した。 なお、本年度の研究成果は、ICC2002(京都)で発表を行った。
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