2002 Fiscal Year Annual Research Report
アーバン・フリンジにおける開発圧力の実態と開発規制制度に関する日英比較研究-農林地から住宅地、工業用地、道路開発への転用を中心に-
Project/Area Number |
14560175
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
飯島 充男 福島大学, 経済学部, 教授 (70106946)
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Keywords | アーバン・フリンジ / 土地利用 / 都市農村計画 / イギリス |
Research Abstract |
1.今年度の研究は、第1にアーバン・フリンジにおける開発圧力の実態面の研究としては、日本における土地利用変化の動向を中心とし、埼玉県(および同県所沢市)、福島県でのヒアリングを行いつつ検討した。第2に、開発規制制度面の研究では、まず1999年・2000年の都市計画法の改正に伴う、中央政府-県-市町村の三層の関係について、つまり都市計画・土地利用計画における地方分権問題についてもヒアリングを行いつつ検討した。その際、イギリスにおいても1991年において行われた「計画主導型」の都市農村計画法体系の問題が認識され、その改革が主題となっており、この点についても検討を行って、日本との制度的な比較検討を行った。 2.日本における都市縁辺部での開発圧力の実態面では、第1に全体として平面的な開発圧力は減少しているものの、特に住宅地需要は、例えば埼玉県において東京都心に近い所沢市、等で100mを越える、駅近くの多層階のマンション開発として顕在化している。第2に、その一方で商業地開発は広域化し、制度面での規制緩和もあって歯止めがかかっていないこことが明確となった。 3.制度の側面では日英両国において、第1に、都市農村計画・土地利用計画権限の分権化がほぼ同時に問題にされていることが明らかになった。つまり日本では県あるいは市町村に都市計画区域内の区域区分の権限が委譲される等の制度改正が行われており、イギリスにおいても県にあたるカウンティよりも、より現揚に近い市町村にあたるディストリクトの権限が強化されてきている。第2に、イギリスでは自治体の裁量性が伝統的に重要であったが、両国においてともにマスター・プランが重視されてきていることも明確になった。
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Research Products
(1 results)