2002 Fiscal Year Annual Research Report
子牛における第四胃内投与メチオニン、リジンの代謝と利用
Project/Area Number |
14560239
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
阿部 又信 麻布大学, 獣医学部, 教授 (00120949)
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Keywords | 子牛 / 粗蛋白質水準 / TDN水準 / メチオニン / アミノ酸代謝 / 窒素出納 / 血漿遊離アミノ酸 / 食道溝 |
Research Abstract |
高低2水準の基礎飼料を給与した子牛に一定量のMetおよびLysを食道溝経由で第四胃内に投与した際、血漿Lys濃度には飼料給与水準の影響は認められなかったが、血漿Met濃度は高給与水準で低下した(Abe et al.,J.Anim.Sci.,77:769-779.1999)。そこで、CPおよびTDN摂取量がホルスタイン種雄子牛のMet代謝に及ぼす影響を調べた。 実験1:12頭(70kg)を3区に分け、各区にTDM含量が等しく(78%)、CP含量が10.3,13.9,19.1%の濃厚飼料と稲ワラを9:1の割合で1日に体重の2.7%相当給与した。DL-Metを食道溝経由で1日に8g/日ずつ2週間投与し、2週目後半5日間のN出納と、最終日には血薬遊離アミノ酸濃度を測定した。その結果、増体量とN蓄積量はCP13.9%以上で増加し、CP13.9%と19,1%間では差がなかった。一方、血漿Met濃度はCP13.9%以上で減少し、CP13.9%と19.1%間では差がなかった。CP13.9%以上における血漿Met濃度の減少はN蓄積量の増加によると考えられ、飼料のCP水準がMetの分解代謝に影響するという直接の証拠は得られなかった。 実験2:15頭(70kg)を3区に分け、各区にCP摂取量がほぼ等しく(4.3g/kg/日)、TDN摂取量は15.5,18.4,20.1g/kg/日となるよう基礎飼料を給与し、DL-Metを食道溝経由で1日に8g/日ずつ2週間投与した。測定項目は実験1と同様であった。その結果、N蓄積量はTDN摂取量に比例して直線的に増加する一方、血漿Met濃度はTDN摂取量に反比例して直線的に減少した。この減少はN蓄積量の増加によると考えられ、TDN摂取量がMetの分解代謝に影響するという直接の証拠は得られなかった。
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Research Products
(1 results)