2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560243
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
板垣 匡 岩手大学, 農学部, 助教授 (80203074)
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Keywords | 肝蛭 / Fasciola hepatica / Fasciola gigantica / 単為生殖2倍体 / 単為生殖3倍体 / 交雑実験 / DNA / ITS |
Research Abstract |
本年度は両性生殖型のFasciola gigantica(Fg)と単為生殖型2倍体(2n)または3倍体(3n)との混合感染を行い、そのF1を細胞遺伝学的に解析して両者の種としての独立性を検討した。1.ヤギ(ザーネン種)にザンビア産Fgのメタセルカリア(Mc)50個を投与してから14日後に韓国産2nのMc30個を投与し、その172日後に剖検して成虫を得た。回収した2n虫体の子宮から虫卵を回収し、それを培養して得たミラシジウムをヒメモノアラガイに感染させてF1のMcを作出した。それをラットに経口投与し現在54日が経過し、F1成虫を得るべく実験継続中である。2.ヤギ(ザーネン種)にザンビア産FgのMc50個を投与してから14日後に日本(奈良)産3nのMc30個を投与し、その172日後に剖検して成虫を得た。3nであることが確認された虫体の第1卵母細胞を観察し、Fhの精子が侵入(受精)している虫体から虫卵を回収し、培養してミラシジウムを得た。それをヒメモノアラガイに感染させて得たMcをラットに経口投与し現在54日が経過し、F1成虫を得るべく実験継続中である。3.両性生殖型のFasciola giganticaのMc50個とFasciola hepaticaのMc30個をヤギに混合感染させた。しかし虫体が成虫に発育する以前の感染117日後にヤギが発熱、貧血、削痩などの症状を呈して死亡したため、両種間で交雑が起こったか否かについては明らかにできなかった。現在、再実験を継続中である。
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Research Products
(5 results)