2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14560256
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
柏崎 直巳 麻布大学, 獣医学部, 助教授 (90298232)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久松 伸 麻布大学, 環境保健学部, 講師 (10198997)
|
Keywords | リボザイム / 遺伝子発現 / トランスジェニック / ラット / 初期胚 |
Research Abstract |
本研究では、リボザイムに着目し、哺乳動物における特定遺伝子発現をRNAレベルで特異的に抑制できる新しい「遺伝子発現抑制システム」の開発を目的とした。リボザイムの標的とする蛍光タンパク質遺伝子が発現するいくつかの遺伝子コンストラクトを設計した。遺伝子コンストラクトは、蛍光遺伝子の上流にCMV-IEプロモーター、下流にSV40ターミネーターを持つように構築した。これらをプロモーター上流のEco001091Iサイトで切断し、DNAの濃度を5μg/mlに調整(10mM Tris-HCl、0.1mM EDTA)し、ラット初期胚へ顕微注入した。その結果、前核期胚および2細胞期胚の核へ注入された外来DNAは注入後、各々48時間後および36時間後に高率に(40%および70%)発現することを碓認した。さらに、その2細胞期胚へのDNA注入では、胚の精子尾部の存在位置を確認するために、割球をできるだけ薄く圧迫したホールマウント標本を作製し、ノマルスキー微分干渉顕微鏡にて胚の精子尾部の存在位置を観察した。そして、この両割球間で蛍光タンパク質が発現する現象は、両割球にまたがって位置する精子尾部が強く関与することが示唆された。また、染色体へ組み込まれた標的遺伝子におけるリボザイムの効果を評価する目的で、リボザイムの標的とする蛍光タンパク質遺伝子をラットへ導入することを試みた。すなわち、ラット前核期へこれらの遺伝子を顕微注入し、仮親へ移植したところ、EGFPおよびDsRedを有するトランスジェニックラットの作製に成功した。また、これらの標的遺伝子に対するヘアピン型リボザイムを設計し、試験官内でその切断効果を評価した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Nakai: "Viable piglets generated from porcine oocytes matured in vitro and fertilized by intracytoplasmic sperm head injection"Biology of Reproduction. 66. 1033-1041 (2003)
-
[Publications] T.Inomata: "A simple method for sutuless gastrointestinal anastomosis in rats"Exp Anim. 51. 361-348 (2003)
-
[Publications] N.Kashiwazaki: "Expression_of_the IGF2 and the IGF2R in porcine parthenogenetic and biparental fetuses"Theriogenology. 51・1. 423 (2003)
-
[Publications] M.Nakai: "Fertilization and development to piglets by intracytoplasimic sperm head injection into porcine oocytes matured in vitro"Theriogenology. 51・1. 522 (2003)
-
[Publications] N.Kashiwazaki: "Cryopreservation of rat epididymal spermatozoa : comparison of two cooling_protocols"Reproduction, Fertility and Development. 16・1,2. 172 (2004)
-
[Publications] 柏崎直巳: "動物生殖学"朝倉書店. 28 (2003)